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第17話

恋は可愛くなるスパイス!?
あの日───。
志賀先輩に振られ、土砂降りに降られたあの日。

抱きついてすすり泣く私を、唯月くんは突き放すことなく、いつまでも優しく背中をさすってくれた。

何も聞かず家まで送ってくれたけれど、唯月くんはきっと、私が志賀先輩に振られたことに気づいてるんだろうな。
桜庭 杏
桜庭 杏
───ちゃん……、
結々花ちゃんってば!
松田 結々花
松田 結々花
へ……?
桜庭 杏
桜庭 杏
もう〜!ボーッとして。
……志賀先輩のこと考えてた?
杏には、志賀先輩に彼女がいてバッサリ振られてしまったことをすぐに報告した。

私が傷ついてるんじゃないかと心配してくれる杏の優しさに助けられて、志賀先輩のことはなるべく考えないように……と思っていたけど。

気付けば、志賀先輩じゃなくて唯月くんの優しさを思い出していた。
松田 結々花
松田 結々花
違う違う!
桜庭 杏
桜庭 杏
ならいいけど……。
何かあったらすぐ話してね!
松田 結々花
松田 結々花
うん。ありがと!
それで、なんの話だっけ?
桜庭 杏
桜庭 杏
最近、結々花ちゃん
すっごく可愛くなったっていう話!
松田 結々花
松田 結々花
……ほ、ほんと?
桜庭 杏
桜庭 杏
ほんと、ほんと!♡
メイクもヘアアレンジも
結々花ちゃん頑張ってるもんね
松田 結々花
松田 結々花
わ、私は唯月くんたちに
言われたことを意識してるだけで
桜庭 杏
桜庭 杏
じゃあ、
中条兄弟のおかげだね
松田 結々花
松田 結々花
……うん
本当に、あの2人のおかげだと思う。

プリンセスコンテストで優勝するって目標に向かって、いつだって全力で私を可愛くしてくれる。

……だから、私もそれに応えたいって思う。
もっと、もっと、変わりたいって思う。
桜庭 杏
桜庭 杏
先輩のことは残念だったけど、
恋は可愛くなるスパイスだから
じゃんじゃん次行こう〜!
松田 結々花
松田 結々花
可愛くなる……スパイス?
桜庭 杏
桜庭 杏
そうだよ!どんどん可愛くなって
プリンセスコンテスト優勝だ〜!
松田 結々花
松田 結々花
……う、うん。頑張る!
私が頑張ることが、あの2人への恩返しにもなると信じて。
***

───恋は可愛くなるスパイス。

なぜか、杏の言葉が頭から離れない。

恋をすれば、可愛くなれるってことだよね。
……それって本当かな?
中条 唯月
中条 唯月
なに難しい顔してんだよ
松田 結々花
松田 結々花
……あ、えっと
中条 唯月
中条 唯月
……?
こんなこと唯月くんに相談することじゃない気もするけど、私の言葉の続きを待っている唯月くんに、気付けば静かに口を開いていた。
松田 結々花
松田 結々花
昨日、杏が
"恋は可愛くなるスパイスだ"って
言ってたのを思い出して
松田 結々花
松田 結々花
本当なのかな〜?って
中条 唯月
中条 唯月
…………
松田 結々花
松田 結々花
って、
こんなこと言われても
唯月くん、困るよね
私の言葉に少し考えるように黙り込んでしまった唯月くんを見て、慌てて言葉を続けたけれど、

次の瞬間、唯月くんはその綺麗な瞳で真っ直ぐに私を射抜いた。
中条 唯月
中条 唯月
なら……
中条 唯月
中条 唯月
試しに、
俺を意識して生活してみれば?
松田 結々花
松田 結々花
……え
中条 唯月
中条 唯月
お前が可愛くなるってことは
必然的にプリンセスコンテストに
有利になるってことだ
中条 唯月
中条 唯月
……試してみる価値はある
極めて真面目な顔で告げる唯月くんに、私は思い切りフリーズしてしまっている。

……だって唯月くんを意識して生活するなんて、そんなの……本気ですか!?