〈あなた〉
あなたは今日放課後していた
約束を思い出した。
走って玲於クンの所へと行く。
玲於クンの言葉を聞かず
飛び出していった。
そして、着いたのはプール。
鍵の開いたドアを押して開ける。
先に来ていた女子達が
ホースで水をかけてきた。
手で水を抑えようとしても
水圧には負けてしまう。
ホースの水が止まった。
女子達が近づいてくる。
1人の女子が
そう言い残すと
あなたをプールに落とした。
急に視界が変わった。
あなたは力ずくでプールサイドに
這い上がった。
あなたは大の水が嫌い。
下を見ると
透けている……/////
こんな姿で行けないよ……
ギラギラと光る太陽。
ミンミンと鳴くセミが
いつもより優しく感じた──────。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。