前の話
一覧へ
次の話

第1話

ある日の非番
480
2022/02/27 23:06
今日は久しぶりの非番となりいつもより
ゆっくりとした時間に目を覚ました
下に降りると母さんが朝食を作っている最中だ
大二
大二
母さんおはよう
幸実
幸実
大二、まだ寝ててもいいのに。疲れてるでしょ
大二
大二
大丈夫だよ。顔洗ってくる
そう言って脱衣場の端の洗面台へ
いつもの顔を洗っていると内から声が
カゲロウ
カゲロウ
おい
大二
大二
なんだよカゲロウ
カゲロウ
カゲロウ
アイツはいるのか
大二
大二
あいつ?、、さくらのこと?
カゲロウ
カゲロウ
ああ
大二
大二
それなら、アイツじゃなくて名前で呼べばいいだろ。で、さくらに何か用?
俺からの問いにカゲロウは一瞬黙った
さくらとカゲロウの関係、、
少し考えてみると一つのことが浮かんだ
だがそれは俺にとっては都合の悪いこと
大二
大二
お前まさか
カゲロウ
カゲロウ
アイツの作るカレーを食べさs
大二
大二
断る
カゲロウ
カゲロウ
食べさせろ
大二
大二
だから断る。あの後の俺の身にもなってくれ。あれを食べた後は、辛さで舌は痛いし散々なんだ
カゲロウ
カゲロウ
ちっ、、ケチナヤツ
大二
大二
おまっ、、はぁ〜
カゲロウは俺の言葉を聞いて舌打ちをし
"ケチな奴"と置き土産を放って拗ね静かになった
一輝
一輝
おー。大二どうした?
大二
大二
兄ちゃん。ちょっとカゲロウと揉めてただけ
一輝
一輝
カゲロウと揉めてた?何があったんだ?
大二
大二
カゲロウがさくらの作った激辛カレーを、食べたいんらしいんだけどあれ食べた後、俺が散々なんだ。それで断ったら今度は拗ねて静かになるし
俺から事の状況を聞いて兄ちゃんは笑い出した
一輝
一輝
カゲロウも可愛いところあるんだな
カゲロウ
カゲロウ
誰が可愛いだと
先まで静かだったカゲロウが兄ちゃんの言葉に反応して俺と変わった
一輝
一輝
おっ、今は、、カゲロウか
カゲロウ
カゲロウ
お前、、!
よほど、可愛い。と言われたのが気に入らなかったのが
浴場の中まで兄ちゃんを追いかけ回した





さくら
さくら
ドタドタうるさいんだけど!
戻りが遅い俺たちを引き連れにきたのかそこへ
さくらが入ってきた
さくら
さくら
ちょっと!何やってんのよ!
一輝兄!大ちゃん!
一輝
一輝
ごめんさくら!カゲロウを止めてくれ〜
兄ちゃんからのヘルプにさくらは呆れながらも浴場の入り口に立ちカゲロウを呼び止めた
さくら
さくら
カゲロウ、あんたまた
ライダーキックされたいの、、?!
その言葉とさくらの剣幕に
負けたカゲロウは静かに俺と
変わってくれた
一輝
一輝
さくら、ありがとう
大二
大二
さくらごめん
さくら
さくら
いいけど、でもなんで急にカゲロウが?
一輝
一輝
俺が可愛いって言ったのが
癪に触ったみたい
さくら
さくら
可愛い!?カゲロウが?!
大二
大二
違うんだ。カゲロウがさくらのカレーを食べたいって言って俺がそれを断ったら拗ねてそれを兄ちゃんに言ったらこうなったんだ
俺はリビングに戻りながら事の始まりを説明した


幸実
幸実
みんな大丈夫?
一輝
一輝
大丈夫だよ
母さん
大二
大二
1人問題児が居ただけだから
俺の適当な説明でみんな理解してくれるのが助かる
だが、その説明を聞いてカゲロウは再び出てこようとする
俺は心の中で
(さくらのカレー食べれなくなるぞ)
そう念を押し抑えた
幸実
幸実
大二、今日は久しぶりの非番だけどどうするの?
大二
大二
ちょっと服を見に行こうと思ってる
さくら
さくら
大ちゃん、それなら私もついて行っていい?
大二
大二
あぁ。いいよ
一輝
一輝
それなら俺もついて行っていいか?
大二
大二
兄ちゃんも?!
一輝
一輝
ダメ?か?
大二
大二
いや。いいけど
カゲロウと俺。どちらも着れる服を探そうと思ったが
さくらと兄ちゃんもついてくるとなると
賑やかな買い物になるな。そう思ったが
もし急にカゲロウと変わっても2人がいれば何となるし
周りにも怪しまれず歩けると、思った
自然と口元が微笑んでいた

プリ小説オーディオドラマ