「あ、岩泉!」
「わりぃちょっと遅れたか」
「いや、こっちこそ急に呼び出して悪いな」
「澤村が呼び出すとか珍しいな」
「ちょっと言っとかなきゃいけないことがあって」
「?おう」
「どっか移動しようか」
「そうだな」
「単刀直入に言うと、あなたに子供がいる」
「あの、あなたに!!」
「1年前にあなたが及川にレイプされたこと覚えてるよな。その時にできた子」
「あの時に....連絡取れなくなってるとは思ってたけど....」
「あなたは及川に子供の存在言わないって言ってる。まあ、だいぶ有名になってきてるし...」
「俺も言わないことには賛成だ。あの時の事はほんとに辛かったと思うし」
「蒼葉ちゃん、あ、娘ちゃんが3歳になったら烏野に戻ってきてもいいって言ってる。岩泉はあなたと仲良かったし、言っといた方がいいかと思って」
「ああ、教えてくれてありがとう。なるべく及川には知られないようにはするし、会えないようにはする。」
「お願いします。あと、俺、あなたと付き合ってるので、もし見られたら俺の子供だって言ってくれ。まあ最終手段なんだけど笑」
「わかった。今日はありがとう」
「こっちこそありがとう」
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「はい、橋本です」
「もしもしあなたちゃん?菅原です」
「ああ、菅原さん!お久しぶりです。」
「どうしてるかなって電話してみたんだけど、今大丈夫?」
「蒼葉がさっきちょうど寝たので大丈夫ですよ」
「ナイスタイミング!」
「蒼葉がなにか察知したのかもしれませんね笑」
「そうかもしれないな笑笑。そういえば大地と連絡とってるんだってな。」
「はい。大地さんいいひとすぎるんです。というか菅原さんと清水先輩と付き合ってるの知らなかったです!」
「大地から聞いた?別に隠してたわけでは無いけど、言うタイミング無くってさ笑」
「ほんとに衝撃でした...」
「そんなに笑笑」
「はい。そういえば大地さんに天然認定されたんですけど...」
「俺もそれは認定するわw」
「私天然じゃないです!」
「そういう人は天然なんだべ笑」
「もう!私は認めませんから!」
「大地にも報告しとくわ」
「お願いします笑」
「今日はいきなり電話かけてごめんな」
「いえいえちょうど暇だったので話せて良かったです!」
「またいきなり電話かけるかもだけどよろしく」
「こちらこそ!ではまた。」
「おうじゃーな!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。