〈これ橋本のLINEで合ってるか?〉
〈はい。あってます!〉
〈昨日は色々ありがとな〉
〈いえいえ。私もたくさん話を聞いてもらえて嬉しかったです!〉
〈なんかあったら遠慮なくいえばいいからな!〉
〈さすが!頼れるキャプテン〉
〈もうとっくの昔引退してるよ笑〉
〈確かにそうですね笑〉
〈橋本はなんかうちのヤツらと仲良かったよな〉
〈ほんとに!マネでもなかったのに不思議ですよね笑〉
〈話しかけやすいオーラ出てたんじゃないか?〉
〈なんですかそのオーラ笑笑〉
〈あの時はホント楽しかったです〉
〈俺らも充実してたと思う。全国行けたし。〉
〈何やるにも楽しいが1番です!〉
〈そりゃそうだ〉
〈澤村先輩は今楽しいですか?〉
〈うん。すごい楽しいよ!あ、あと大地でいいよ〉
〈了解です。私も毎日が楽しいです〉
〈やっぱり蒼葉ちゃん可愛い?〉
〈はい!蒼葉なしでは生きていけません笑〉
〈そかそか!ほんとに辛くなったら遠慮せずに
ちゃんと言うんだぞ!〉
〈ホントいい人過ぎますよ!大地さんは!〉
〈そうか?〉
〈なんでそこまで言ってくださるんですか??たかが少し部活を覗きに来てただけの後輩なのに。〉
〈その...なんて言うか。橋本のこと当時から気になってたんだよ。〉
〈前から心配してくださってたんですか?〉
〈変なとこで天然出さない笑〉
〈??〉
〈もうちょっと落ち着いてから言おうと思ってたけど、いいか。
俺はあなたが好きだよ。恋愛的な意味でね
俺と付き合ってください。LINEで伝える形になっちゃって申し訳ない〉
〈そうなんですか!あの、私昔から鈍感って言われてて...全然気づかなかったです。ずっと一方通行だと思ってたから〉
〈あの、えっと...それは?〉
〈私も大地さんのこと好きです。あの時は蛍の帰りを待ってたのもだけど、密かに大地さんを見に言ってたのもあるので笑〉
〈そっか。なんか嬉しい〉
〈でも、私には蒼葉がいて、シングルマザーという肩書きがある。それでも私の事好きって言ってくれますか?〉
〈当たり前だ。俺はまだ学生だからさ、すぐにあなた達を養っていく力はないけどさ、あなたと蒼葉2人でひとつなんだからさ、2人のこと幸せにする〉
〈なんかプロポーズみたいですね笑〉
〈なんかな笑〉
〈大地さんは清水先輩のこと好きだと思ってました〉
〈そりゃずっと1人でマネ頑張ってくれてたから同じ部員としては好きだったよ。ていうかスガと清水は付き合ってるしな〉
〈そうなんですか!知らなかった...〉
〈ほかの部員もそらなかったと思う〉
〈驚きです...〉
〈そこまで驚くか笑笑〉
〈はい...
あと、ごめんなさい。蒼葉がお腹空いて起きちゃったので、ここまでで失礼します。また連絡します〉
〈おう。またな!〉
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。