第25話

小学6年生になって
3,049
2018/09/27 12:54
私は小学6年生になりました。
思春期、反抗期に入っているのか
いないのかの時期でした。
奏(かなで)
小6か~やっとって感じww
あなた

そうだね~中学生になる前に
いっぱい楽しんどかなきゃね!

奏(かなで)
そうだな~ってかあと一年もあるんだし大丈夫でしょ
あなた

一年なんてあっという間だよ!
一緒にいっぱい遊んどこうね!

奏(かなで)
そうだな!それじゃばいばい!
あなた

ばいばい!

ガチャ
あなた

ただいま~って、誰もいないかww

裕真(ゆうま)
あ、あなたお帰り
あなた

え!なんでにぃにいるの?

裕真(ゆうま)
父さんに話したいことあってさ
あなた

パパ?お仕事のこと?

裕真(ゆうま)
そうだよ
あなた

そっか~大変だね~

裕真(ゆうま)
あなたはデビューしないの?
あなた

え、あぁ……

裕真(ゆうま)
ん?
ガチャ
梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
ただいま~あ!ゆーま!あなた!
あなた

お帰りパパ

裕真(ゆうま)
あ、父さんに相談したいことあるんだけど
梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
ん?おっけ!
あなた

じゃあ私は宿題しに2階行ってくるね

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
うん!頑張ってね!
裕真(ゆうま)
ぉお、頑張れ~
トントントントン ガチャ
あなた

…はぁ

芸能界か~
私もデビューするならそろそろなのかな?
っていうかデビューしなくてもいいんだよね?
3年生の時は単純に友達と遊ぶ時間が少なくなるのが
嫌だって理由でデビューしなかったけど
今はそんなこともないし、むしろ暇してるし
やっぱデビューしよっかな?

ってか私なんかが役者とかしても売れるのかな?
一応役者のスクールには通ってるしダンスも習ってるし
まったく出来ないわけじゃないし
先生にも演技は上手だって言ってもらったし
でも売れなかったらパパやにぃに、
ねぇねに迷惑になる気もする

まったく興味がないわけじゃないし
将来はなんの仕事に就きたいって
聞かれたら役者は頭に浮かぶ

ちゃんとやれる自信はない

でも、それでも…
裕真(ゆうま)
あなた~俺帰るな~
あなた

え!あ!そうなんだ!ばいばい!お仕事頑張って!

裕真(ゆうま)
ぉお!あ、あと父さんがあなたのこと
呼んできてって言ってた
あなた

あ、わかった!ありがとう!行ってくるね!

裕真(ゆうま)
うん、それじゃ!
あなた

はーいばいばーい

なんの話なんだろう
まぁだいたい予想はつくけどね
ガチャ
あなた

パパ?お話ってなぁに?

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
あ!あなた!うん、デビューの話だよ!
やっぱりね
梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
それじゃあまぁ座ろっか!
こっちおいで!
あなた

うん

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
じゃあ、あなたはどう?
声優とか女優とか、役者には興味ある?
あなた

あるよ、でもパパ達みたいに売れる自信がなくて

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
最初から売れようなんて考えなくても大丈夫だよ!
とりあえず、デビューはしたいんだね?
あなた

うん

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
芸能人はあまくないよ?
何があるか分からない
あなたも大人として見られる
何か大きな失態をしてしまっても
本人が悪いってことになって
誰もフォローできない
あなた

うん

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
それに、必ず人気者になれるわけじゃない
どんなに頑張っても役者は頑張ったところを
見られるわけじゃない
他の人より、ずば抜けて頑張ったって
自分より演技がうまい人がいれば
その人が採用される
あなた

うん

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
一応言うけど現実は本当にあまくない
あなた

…うん

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
…それでも本当にデビューしたいの?
あなた

…したい、私もアニメとか映画とかドラマとかに出たい
パパやにぃに、ねぇねを越せるように頑張りたい

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
……そっか!それじゃ頑張らなきゃね!
あなた

…にぃにとねぇねにもおんなじこと聞いたの?

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
…そうだよ
ゆーまは固い意思を持ってた
パパがどんなに脅しても
デビューするって意思は変わらなかった

でもゆーかは1回途中でおれちゃったんだ
まぁあの時は3年生だったのにおんなじように脅したから
おれるのも当然だと思うけどねww
それでも最後は役者になるって考えを捨てなかった
泣きながら、それでも強く役者になって
人気者になってやるって言ってたよ
あなた

…ねぇねらしいねww

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
うん、そうだね
まぁ今ではその決断は間違ってなかったみたいだよ
毎日笑って誰かを演じてる
悔しくて、悲しくて、辛いこともいっぱいあったみたい
特にゆーかはね、3年生で小さかったし
自分に自信も持ってなかったから
他の子といろいろあったりなかなか仕事がこなかったり
それでも踏ん張って頑張って今に至るって感じ
あなた

そっか、なんか意外

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
なんで?
あなた

だってにぃにもねぇねも
苦しんでるように見えたことないから
私がちゃんと二人のこと見てなかったのかもしれないけど

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
あ~二人は必死に頑張ってるからね~
頑張ってやってる間って
苦しそうに見えないんじゃないかな?
パパには楽しそうに見えたよ
あなた

そっか、私も楽しめるかな?
やって良かったって思うかな?

梶裕貴(かじゆうき)
梶裕貴(かじゆうき)
それは分からない
でもそうなるといいね(●^o^●)
あなた

う、うん!(o^∀^o)

実はこの時私はとっても怖かったんです。
こう答えたら皆に迷惑がかかる結果になるんじゃないか。
間違えているんじゃないか。
父は何を思いながら質問してくるんだろうなど。

考えれば考えるほど怖くて声も震えていたと思います。
でも、それでも、私は、私の夢は、『声優』でした。
ーーーー作者よりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後まで読んでいただきありがとうございました!

梶くんって結構良いこと言いそうなので
こういう展開にしました!
私的には父親の感じが少ないと思ったので
書いてみただけなんですがww
まぁ梶くんと真面目な話してみたいな~なんてww

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次回もお楽しみに!

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