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そう言って 、ヤンキーさんは
私を肩から優しく降ろす 。
先程まで 私を担いでくれた肩は広くて 、
背中は大きくて 、それでいて 伝わる
体温は暖かくて 酷く安心した 。
私に触れる手は優しくて …
突如現れた事も相まって 、その姿は
まるで ” ヒーロー ” みたいだった 。
でもさ 、思うんだけど ____
運んでいった先が体育倉庫なのは
流石に疑問を抱いて欲しいところ 。
ヤンキー君に続いて一体なんなの ??
男子高校生が過ぎると思うんだけど 。
「 違うの ?! 」と驚きを隠せない 、
とでもいうような顔をするヤンキーさん
にしてもヤンキーさんが 、そういう事を
考えていなかったのは想定外すぎる 。
決して私がそんな卑猥な考えに
至った訳じゃない 。” 保健室 ” なんて
ワードにヤンキー君が反応したから 、
絶対そうだ 、ヤンキー君が悪い 。
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マットの上で膝を付く私に
背を向け立ち上がり 、ヤンキーさんは
私の名前を数度 、繰り返して呟いた 。
呼びかけられた声に反応して
少し顎を持ち上げてみれば 、目の前の
小綺麗な顔が私の視界を埋めた 。
… ほんと 、本当に照れてない 、
嘘じゃない むしろ 、その … 逆 。
急にヤンキーさんの目からハイライトが
消えて 、軽い恐怖心を覚えた 。
開いた口は塞がらず 、じわじわと
確実に私との距離を詰めてくる 。
” ヤバい ” 本能的にそう思った時には
既に 、ヤンキーさんの冷たい手が
私の太腿にまで伸びていて 、
私に逃げ道なんて残されていなかった 。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!