コンコン
あの日から2日が経ち二人も帰ってきたが、私は間違えてしまったらしい。
優しい貴久くんの声も、今は信じられない。
何故なら、祐也くんがイライラして乱暴になっているから。それに貴久くんは関係無くても、次の仕事でこうなってしまうかもしれないという恐怖。
夜ご飯も食べてない。
「朝だよ」って言っても現在時刻11時36分。
そろそろお昼だが、なにも食べる気になれない。
ガチャリ
私の声は掠れ、性格も冷たくなっていた。
ここで心を許しちゃいけない。ダメ。
許したら、裏切られる。
にこりと笑った顔が可愛かった。
もう少しだけ、信じてみることにした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。