体育館裏。
ハンニョル
「あ、あなたちゃん」
ちゃんづけきっもゲフンゲフン
ハンニョル
「ぜんぜん!」
ハンニョル
「えーっとぉ……」
ハンニョル
「付き合ってくださいっ!」
ハンニョル
「グクとなかよかったの……
ずっといいなってみてて……」
ハンニョル
「もちろん、グクの方がいいって思ってるのは
しってるよ……
でも、俺の気持ちもわかってほしくて」
ハンニョル
「……え?」
ハンニョル
「ほ、ほんとっ?」
ハンニョル
「や、やった……やったぁ」
子供みたいにはしゃぐ先輩
あぁ、これがグク先輩ならな……
ハンニョルが好きな訳じゃない。
ただ、気をまぎらわせたいだけ。
ハンニョル先輩といたら、
グク先輩を忘れられる。
いや、すこしでも諦められるかもしれない。
そんな軽い気持ちで私は
ハンニョル先輩と付き合い出した____
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。