第3話

入学
1,596
2020/03/23 08:13



朝___





まだ少し寒さを残した風が窓から吹き抜けて私の頬を撫でる




外にはさすが春といったような暖かな日差しが差し込む




今日から私は兄と同じ音駒高校に通う___







『お母さんおはよ。テツローは?』


お母さん「あなたおはよう。お兄ちゃんならまだ寝てるから起こしてきなさい」


『え…嫌なんだけど』


お母さん「今日晩御飯野菜炒めにしようかしら…?」


『すぐ行きマース』



全く…うちのお母さんは人使い荒いんだから



『テツロー?朝だよー?今日から学校だよー』





まだ寝てんのかな?



『テツロー?朝ごはんー』





『ねぇはいるよー?』

ガチャ

グイッ

ドサッ


『!!?!?』


鉄朗「入学おめでとう妹よ」


『あのさぁ…もっと普通の祝い方できないわけ?今日帰りチョコレート買ってくるとかさ…』


鉄朗「兄ちゃん金欠」


『知らないんだけど。早くご飯食べていくよ』


鉄朗「ハーイ」






入学初日。
今日は入学式と、入学式前に出来なかったオリエンテーション?がある。



ガチャ


2人「いってきまーす」


お母さん「行ってらっしゃーい」


?「あなた、クロおはよ」


『研磨…おはよ』


鉄朗「おう」


『クラス同じになるといいね研磨』


研磨「あなたと同じクラスになると俺まで注目されるから正直嫌…」


『え…』
ガーン……


研磨「嘘だよ。同じクラスだといいね」


『初めからそう言ってよ。本気でとらえるところだったじゃん。』


鉄朗「あなたは騙されやすいからな」


『信頼してる人だけしか信じません』


鉄朗「はいはいw」




研磨と私は幼なじみ。
家が隣で小さい頃からずっと遊んでた。
もう家族みたいな関係



また3人でこうやってくだらない話をしながら歩くのが幸せに感じる。


去年はテツローが高校生になって私たちはまだ中学生で、行きと帰りは研磨と二人だったから…


いくらウザイって思ってたってやっぱりテツローがいないと寂しいって思ってしまう


そんな日も今日で終わり。
今日からまた楽しい最高な日々が始まる!




そんな気がしていた___

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