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第9話

9.
ころん様
ころん様
あっ、あなたさん!
あなた

ころん様…

ころん様
ころん様
この手紙を受け取ってくれるかい?
封筒には胡蝶蘭の絵が描かれていて、丁寧な字で“あなた殿”と綴られている。
ころん様
ころん様
僕が帰ってから読んでね
ころん様
ころん様
あ、あとこれ…
ころん様
ころん様
青い薔薇だよ。すごく珍しいんだ、異国で父上が手に入れてくれたんだよ
ころん様
ころん様
じゃあねっ//
あなた

え?あ、待ってくだs…

青い薔薇が1本
胡散臭い
なんで青い薔薇なんて簡単に持ち歩いているのだろう。
いや、伯爵の家庭なら、普通なのだろうか
あなた

…(⸝⸝o̴̶̷᷄ o̴̶̷̥᷅⸝⸝)

胡蝶蘭。
ああ、思い出した。胡蝶蘭は…











私の家は、父が亡くなってから変わってしまった。
いや、母が自ら変えてしまったと言うべきか。
〈バシッ〉
毎日毎日、鈍い痛みが私の体を走る。
…あんたなんか居なきゃいいのよ!
私はあんたを望んでなんかないわ!
二度と視界に入ってこないで!醜いガキが!
私(幼少期)
私(幼少期)
あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"
母は胡蝶蘭の花を好んだ。
毎日私に裏の丘で胡蝶蘭の花を摘みに行かせた。
しかし、
私(幼少期)
私(幼少期)
お母さ、今日はお天気が悪いからとても外へは出られないわ…
言い訳をするんじゃないわ!早く行きなさい!
その日は、嵐が通った。
私はずぶ濡れになりながら、視界の悪い中花を探した。
だけど、どうしても見つけられなかった。
私(幼少期)
私(幼少期)
寒い…寒いよぅ、お父さん…
一人ぼっちって、こんなにも恐ろしいのね。お父さん。
私、もうこのままお父さんの所へ行ってしまうのかしら。
私(幼少期)
私(幼少期)
お母さんが、怒るよぅ…
私(幼少期)
私(幼少期)
ごめんね。私きっと、ダメなコなんだわ
私(幼少期)
私(幼少期)
許して…







翌朝、私は丘の上で瀕死状態で見つかった。
村の人々は、街へ出て避難していた。
避難所に母の姿はなかった。
私は手に、一輪の胡蝶蘭の花を握っていた。
私(幼少期)
私(幼少期)
お母さん…私、見つけたんだよ、胡蝶蘭
私(幼少期)
私(幼少期)
ごめんね。さよなら
そのあと、私は孤児院へ入れられた。
孤児院での生活はあまり覚えていないけど、途中で使用人を育てている屋敷に引き取られて、メイドになるための修行をした。
胡蝶蘭は、思い出の花だ。
母のことはあまり好きではなかったけど、確かに私を育ててくれた。
だからこそ、母のことは憎めないし、私への暴力も愛があったからだと信じている。