キルアは、私とゴンを見て、言った。
キルアがそう言った瞬間………
今、確かに後ろからの二人の気配が変わった。
はぐれたか、何かあったか……
私を止めようとしたのか、キルアが私の手首を掴んだ。
そんなことは、分かってる……
だけど………
レオリオさんの、叫び声が聞こえた。
私は、耐えられなくなって、走り出した。
レオリオさんの方へ行くと………
そこには、ニヤニヤしながらトランプをまぜている、ヒソカ。
さっきトンパさんがこの人について、「極力、近寄らねー方がいい」と言っていたのを思い出した。
見ると、レオリオさんの手には、トランプが刺さったあとがあった……
ヒソカは、ニヤニヤしながら、私の方を見た。
その殺気に、私は思わずゾクゾクした。
つづく……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!