君はもう目を覚ましていても声が聞こえなかった。
あぁ____________.
これからが''幸せ''を掴めたのにな______.
白布side
今日でお別れ…今日でさようなら?今日でいつものあなたと会えない?嘘だ…昨日の夜君は何があったの??
あなたは近くにいるのにもう遠い存在のようだ。声が聞こえない。生きているけど震えている……。
あっ…死んじゃうんだ。
余命宣告はされていたもののあまりにも残酷な死そして17歳でこの世を去るということだ。
命に変えても守りたかった。愛していたかった。結局さ…人って寿命があるんだ。死んじゃうんだな。
白布:ごめん、守ってあげられなくて…
そう言ってもあなたの甘い声は帰ってこない。
もう君と会えなくなるんだ。
俺はいつしか子供のように泣いていた______.
あなたside
あなた:ごめんね。今までありがとう______.
そう伝えたはずだ。なのに声が届かない。どうして?無視してるの…?なんで?
あっ…そっか。死んだんだ。
もう話せないんだ。脳が使えない。動かないんだ。
私もこんなに早く死ぬとは思ってもいなかった。もっと生きれると思っていた。これからが楽しかったのに。お母さんもお父さんもいない。大切な白布くんと生活できたのに______.
あーあ。最悪
彼が大泣きをしていると私も自然と涙が出てきた。
?side
夕方の事だ。______.
あなたの姿はなかった。あなたは安らかに眠った。
呆気なく終わる人生。
お疲れ様______.
ゆっくりしてください。
白布side
あなたが消えてから数年の事だ。
俺は大切な人を守りたい。そういう気持ちがあり医者になった。
子供からお年寄まで。あなたのおかげだ。…救えない命がないよう、勉強し医師になれた。
あなたのことも助けてやりたかった______.
でもこの病院の匂い……あなたが近くでいるようで安心するんだ。
福谷さんと一緒にあなたの通っていた病院で医者をしている。
時々、ここに来るんだ。
6階の602号室______.
右端の奥にまた、あなたが居ないか。そう思いながら今日も俺は仕事に出た。
finish______.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。