第10話

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2020/07/14 15:00
君はもう目を覚ましていても声が聞こえなかった。


あぁ____________.











これからが''幸せ''を掴めたのにな______.









白布side

今日でお別れ…今日でさようなら?今日でいつものあなたと会えない?嘘だ…昨日の夜君は何があったの??




あなたは近くにいるのにもう遠い存在のようだ。声が聞こえない。生きているけど震えている……。






あっ…死んじゃうんだ。







余命宣告はされていたもののあまりにも残酷な死そして17歳でこの世を去るということだ。







命に変えても守りたかった。愛していたかった。結局さ…人って寿命があるんだ。死んじゃうんだな。






白布:ごめん、守ってあげられなくて…






そう言ってもあなたの甘い声は帰ってこない。

もう君と会えなくなるんだ。

























俺はいつしか子供のように泣いていた______.













あなたside


あなた:ごめんね。今までありがとう______.




そう伝えたはずだ。なのに声が届かない。どうして?無視してるの…?なんで?









あっ…そっか。死んだんだ。

もう話せないんだ。脳が使えない。動かないんだ。










私もこんなに早く死ぬとは思ってもいなかった。もっと生きれると思っていた。これからが楽しかったのに。お母さんもお父さんもいない。大切な白布くんと生活できたのに______.








あーあ。最悪

















彼が大泣きをしていると私も自然と涙が出てきた。













?side







夕方の事だ。______.


あなたの姿はなかった。あなたは安らかに眠った。


呆気なく終わる人生。





お疲れ様______.

ゆっくりしてください。



















白布side

あなたが消えてから数年の事だ。

俺は大切な人を守りたい。そういう気持ちがあり医者になった。

子供からお年寄まで。あなたのおかげだ。…救えない命がないよう、勉強し医師になれた。

あなたのことも助けてやりたかった______.

でもこの病院の匂い……あなたが近くでいるようで安心するんだ。

福谷さんと一緒にあなたの通っていた病院で医者をしている。

時々、ここに来るんだ。

6階の602号室______.

右端の奥にまた、あなたが居ないか。そう思いながら今日も俺は仕事に出た。











































finish______.

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