第32話

Sea🏖②
1,083
2018/08/26 06:53
しばらく水の中で遊んだ後、私たちは砂浜に戻った。
健人
健人
あなた。喉渇かない?
あなた

渇きました。

健人
健人
じゃあ、俺ジュース買ってくる。
あなた

え...私が買ってきますよ。

健人
健人
いいから、あなたは休んでな。
あなた

申し訳ないです。

健人
健人
気にしなくていいから。
そう言って先輩はジュースを買いに行った。
私が疲れてきたの気づいたのかな。
バレないようにしてたのに。
もう私のとる行動なんてお見通しなのか。
なんて考えながら汗をタオルで拭いていると、
ドンッ
と誰かにぶつかった。
ナンパA
イッタ。
あなた

..すいません。大丈夫ですか?

ナンパA
...大丈夫。ねぇ、1人?
あなた

え、...いや。

ナンパB
俺らと遊ぼ。俺、ここの事ならな
んでも知ってるから絶対楽しいよ。
そう言って、男の人は私の手首を掴んだ。
引っ張る力が強く、はなそうとしても無理だった。
助けを求めるにも、怖くて声も出ない。
そんな時、後ろから先輩の声が聞こえた。
健人
健人
あなた。
あなた

...先輩。

ナンパA
お前誰だよ?
健人
健人
この子の彼氏。
その手、離してくれない。
ナンパB
イヤに決まってるだろ。
そう言って、1人が先輩の肩を押した。
バシャッ
肩を押された先輩は手に持っていたジュースを
私の手を握っている人にかけた。
健人
健人
あなた。走るよ。
そう言って先輩は、私の手を引いた。
そして、そのまましばらく走った。
あなた

ハアーハアーハア

健人
健人
もう大丈夫かな。
あなた

すいません。
迷惑かけてしまって。

健人
健人
大丈夫。あなたは可愛いから、
仕方ないよね。
あなた

...可愛くないですよ。

健人
健人
...いいや。無事でよかった。
新しい飲み物買いに行こっか。
あなた

はい。

という事で、今度は2人で飲み物を買いに行った。
その後も、お昼ご飯を食べたり、海に入ったりした。
そして、夕方。
着替えてから砂浜に座りながら2人で夕日を眺めた。
とてもキラキラしてて、夕日と海ってとても綺麗だな。
あなた

先輩。

健人
健人
なに?
あなた

私の隣に居てくれてありがとう
ございます。私、すごく幸せです。

健人
健人
それ、俺のセリフだから。
そう言うと、私の顔に先輩の顔が近づいてきた。
私の唇に先輩の唇が触れる。
え、え、え....。
私は、止まりかけている思考を頑張って動かした。
状況の把握が全然できてない。
健人
健人
あなた?大丈夫。
あなた

え....あ、はい。大丈夫....です。

健人
健人
そんなに照れんなよ。
こっちが恥ずかしい。
あなた

すいません。

健人
健人
あなたと過ごすようになってから、
俺の生活はあなたに染められてるな。
あなた

.....どういう事ですか??

健人
健人
俺もあなたが隣に居ると幸せ。お前が俺の隣に居る事が当たり前になって来た。
俺も、あなたがずっと隣にいて欲しい。
先輩の言ってる事、私にはよく分からないけど。
でも、これだけは言える。
あなた

私も同じ気持ちです。それに、私が先輩から離れるなんて有り得ませんよ。

それからも、私たちは夕日の明かりを見ていた。
夕日が隠れる頃、私達は駅に向かって歩き始めた。
夏休みが終われば、先輩は勉強。
あと遊べるのも、お祭りだけだな。
帰りの電車で私は、もう次の事を考えていた。

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