第18話

私って重い彼女ですか?
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2018/07/08 01:13
-----ケント サイド-----
委員会が終わった後。
教室を出ようとすると勝利が俺の所に来た。
勝利
勝利
先輩。お疲れ様です。
健人
健人
勝利。お疲れ。
2人の間にシーンとした空気が流れる。
前までは以上に気まずい。
そう思っていると、勝利が口を開いた。
勝利
勝利
あなたの事、よろしくお願いします。
あいつ、お人好しで我慢ばっかするから、ちゃんと見守って上げてください。
健人
健人
....言われなくても、わかってる。
でも、ありがとうな。
勝利
勝利
いえ...。じゃあ、俺帰りますね。
健人
健人
おぅ、じゃあな。
そう言って勝利は帰っていった。俺も帰るか。
と思って教室に戻るとそこには風磨とあなたがいた。
健人
健人
あなた。なんで、ここに。
あなた

先輩。お疲れ様です。

風磨
風磨
健人、おつかれー。
じゃあ、俺帰るわ。バイバイ。
あなた

はい。話に付き合ってくれて
ありがとうございました。

風磨
風磨
いーえ。
そう言って、風磨は鞄を持って席を立った。
そして去り際に
風磨
風磨
大丈夫変な事はしてないよ。
と言って帰っていった。
いや、別にそこは疑ってねぇけど。
なんで、あなたがいるんだ。
『先に帰っていい』って言ったのに。
健人
健人
俺『先に帰っていいよ』
って言わなかったっけ?
あなた

言われました。でも、一緒に帰りたくて。
重い彼女ですよね。迷惑でしたか?

健人
健人
そんな事ない。
あなた

...よかった。
じゃあ、帰りましょう。

あなたはそう言って笑った。
あなたの言葉が嬉しすぎてニヤけそう。
本当は、俺も一緒に帰りたかった。
けど、『待ってて』なんてダサくて言えなかった。
多分、俺はお前以上に重い彼氏だと思う。
まぁ、口には出さないけど。
これだけは言っとく。
健人
健人
俺も、お前が好きだから。
あなた

...何か言いましたか?

健人
健人
言ってない。帰るぞ。
あなた

はい。

学校を出ていつも通り駅まで歩いて電車に乗る。
今日もあなたを家まで送り、俺も家に帰った。

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