-----You side-----
次の日。
朝起きると聡が朝ごはんを食べていた。
いつもは、もっと遅く起きるのに。
もう、聡が高校に入って3ヶ月ぐらい経つのに、
聡が寝坊助で1度も一緒に行ったことがないからね。
だから、私はいつもよりウキウキしながら家を出た。
家を出て、駅までは他愛のない話をした。
駅でいつもの電車に乗ると、先輩がいた。
先輩の顔を見るだけでなんか幸せな気持ちになる。
そう言って先輩は聡の方を見た。
その目は、睨みつけてるみたいに鋭い。
先輩に説明をしていると、
聡は友達を見つけたと言ってその子の所に行った。
自分勝手なんだから。
そんな事を考えながら先輩の方を見ると、
先輩は不機嫌そうな顔をしていた。
なにか、変なこと言ったかな??
-----ケント サイド-----
朝。いつもと同じ電車に乗り、
あなたが乗ってくるのを待っていた。
あなたの駅に着き、多くの人が電車に乗る。
その中で、俺はあなたを見つけた。
あなたの横には、見たことのない奴がいたい。
なんだ、弟か。って安心したのも束の間。
松島?あなたって大原だろ。もしかして....
なんか、嫌な予感しかしない。
気にしすぎか。
血の繋がりのない姉弟が
恋をするなんてドラマの見すぎだよな。
まぁ、ひとまず様子見か。
-----You side-----
電車を降りると先輩はいつもの顔に戻っていた。
『帰っていいよ』って優しさからでた言葉
なんだと思うけど、なんか寂しい。
私と違って『一緒にいたい』
って言う気持ちはないのかな。
なんて思うなんて、鬱陶しい彼女かな。
学校に着くと、下駄箱で先輩と別れた。
靴を履き替えていると美穂が来た。
もちろん。
美穂は私と先輩が付き合ってる事を知ってる。
私達は教室に向かった。
教室に着くと、入口の前がザワザワしていた。
何事?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。