第11話

11コ目
471
2020/01/16 16:28
you
え?!
アパートの部屋の前で体育座りをしながら震えてる君を見つけ駆け足で駆け寄る。
スニョン
あなたおそいよ〜。
そう言って伸ばす手を私は引っ張り上げた。

その手は驚くほど冷たくて。

you
鍵は?
私がそう聴いた瞬間、

犬のしっぽが下がってしまうかのように

君のテンションが落ちるのがわかる。
スニョン
友達ん家にかばん忘れた。
なるほどだから、連絡するすべも無く

ドアの前で体育座りか。
私はすぐに部屋の鍵を開けて

毛布を持ってくる。
スニョンを毛布でくるんでそのまま自分の腕に彼を包む。
スニョン
ふは、笑 あったかーい。
そう言って、笑う君が少し鼻声だ。

私はスニョンの手を引いて寝室のドアを開ける。
you
なんか飲む?温かいの淹れてこようか?
かなり体がきついんだろう。

コクリと小さく頷いたあと

倒れ込むようにスニョンはベットに寝転ぶ。
you
温かくしててね。
私はそう言って彼にきれいに布団をかけ直す。


















自分の体温より少しだけ高い温度が重なり

目が覚める。
スニョン
あなた、風邪引いちゃうよ?
顔を真っ赤にさせたあなたに言われたくないな

なんて思いながら、彼の頭を撫でて

グーッと背伸びをして起き上がる。
you
熱測る?
スニョンが頷くよりも先に体温計を出してくる。
スニョン
あ、みてー。38.6℃
私は体温計に出された数字を2度見する。
you
ばか〜。
スニョン
バカは風邪引かないよ
そんなじょうだんもいえるくらいだ

体がだるそうなのはわかるが

思っているより楽そうだ。

何より、なんだか

…楽しそう?
you
なんでそんな、笑ってんの?
スニョン
んー?風邪引いたらずっとあなたといれるから。
どんなに高い熱を出して

本調子じゃなくてもこの人はいつでも

私の調子を乱していく。








君の秘密11コ目、風邪を引きやすい。

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