私は花が大好きだった
花の世話ばかりして、友達などいなかった
両親ともほとんど会ったことがなかったので
花だけが私の生きる糧だった
17になったある夏の日
私は執事にこう言われた
「お茶会を開いてみませんか?」
乗り気ではなかったが仕方ないので開いてみた
そう、ここで貴方と出会ったの
私が人混みに疲れて庭にいる時だった
これが私達の出会いだった
それから私達は沢山話した
意外にも私達は共通点が多く、話が進んだ
時が経つのは一瞬だった
"またね"
この言葉は何故か温かみがあった
聞くと元気になれて、言うとつい微笑んでしまう
エラは私の初めての友達だった
でもいつだろうか、歯車が狂い始めたのは……………
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。