星の子末っ子、なぜか双子に嫌われアイに愛されています。
キャトルミューティレーションのように恋した
実地調査14日目の朝よ
みだれの無い計測機器が
奏でるのは知らない音
どくん と
警鐘のよう響くの
特定の弧をえがいて飛び立つの
頭上には相変わらずの
はりついた気持ち悪い色
体内深い傷があって
とうとう劇物が混ざった
そうしてこまぎれの昨日の
くり返しをすることに夢中になったの
ゆらり
宙にうかんで
ままごとをしましょ
UFOにのって異星にいこうね
いこうね
きっとね
きっと君は
ズルい奴だよ
UFOにのって異星にいこうね
いこうね
キャトルミューティレーションのように恋した
実地調査17日目の朝よ
ぶちこわれた計測機器が
奏でるのは知らない音
どくんどくんと
警鐘のよう響くの
キュートアグレッションが囁くの
にせもののなぐさめは
あいにくもう持ち合わせてないよ
臓器も
ぜんぶ捨てて
あいさつしましょ
UFOにのって異星にいこうね
いこうね
なんて
大きくて
おぞましく
美しい星だろう
でも僕たちにはもういらないね
ないね
体内 ひどい熱があって
朦朧 浮かされては膿んだ
そうしてもろい体機能の
営みに触れることに
夢中になったの
なんにも
忘れぬよう
連れていきましょ
UFOにのって異星にいこうね
いこうね
どうして
なんでそんな怖い目でみるの
分かってくれなくて悲しいな
もう知らないわ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。