ウジ)お前なんで教科書ないのに先生に言わないんだよ
私)それは……
ウジ)?
私)みんなの視線が怖いの……
精神的なことを隠していた私。ほんとはもっと早く言おうと思ってた。けどなかなか言えないんだよね…こういうの…。
ウジ)そうなのか…。じゃあ明日から俺の教科書借りろ
私)それはいや
ウジ)なんでだよ
私)迷惑かけるから
ウジ)いいから!!
私)絶対に嫌だ!!
先生)そこの2人静かにしなさい
ウジ)すみません
最悪だ…絶対3人組にバレた……
って思ったら運良く寝ていた。こんなこともあるのかと
私)とにかく借りないからね
ウジ)まったく…
私)…ねぇ…
ウジ)ん?
私)…どうして一番最初に話しかけてくれたの…、?
これはずっと気になってたこと
ほかの可愛い女子もいるのに…
ウジ)なんかお前おとなしそうだったし性格よさそうだし、あとはじめて話しかけて笑った時お前の笑顔好きだから
私)え……
こんなこといわれるとは思ってなかった。
ウジ)俺、あいつらみたいにうるさいやつとかテンション高いやつ嫌いなんだよね。
私)私もなんだけど
ウジ)あとお前と話してると楽しいんだ
私)た、楽しいの…?!
ウジ)おう。休んだ日寂しいというか…そんな感じ?
私)嬉しいな…。初めて言われた……。
ウジ)だからお前と仲良くなろうって決めた!
私)ありがとう…。ウジくん
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。