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桐山side
ガラガラ
看護師「面会時間あと10分ほどで終了になります。」
もう、こんな時間やったんや。
今日は長いようで短いように1日だった。
色んなことがあった。急なことすぎて、受け止められてないとこもある。
病室を出た。
みんなと寝れない日なんていつも多くて慣れてるはずなのに、今日はなんだか寂しい気持ちで胸が締め付けられる。
メンバーの7人中5人が入院してて、1人が意識不明とか前代未聞やんな。
もう笑うしかなくなる。
もうさ、この先に見えるのは絶望しかない気がしてきた。
のんちゃん俺が色々考えてるってわかってるから元気づけようとしてくれてる。
〜コンビニ〜
”7個” のんちゃんが自然と言った言葉が俺にはじんときた。
たとえ濵ちゃんが意識不明でも、6個じゃなく7個買うのが普通やもんな。
俺らは、7人。
のんちゃんの言葉は、そのことを改めて俺に教えてくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。