神山side
〜2日後〜
あれから2日経った今日、まだ流星の意識が戻っていない。
濵ちゃんは意識はあるけど体を1人で動かすのが困難な状態になっている。
そして、今日は検査結果が出る日や。
正直、進行してる感じするしもうこの先ちょっとしか生きられへんっていうことはわかってる。
でも、わかってるからこそそれを受け止めるのが辛い。
早く病気で死んだ方がいいとか思ってたけど、結局は死ぬのが怖いんや。
俺って弱いなぁ……………。
何もしない訳にも行かへんし、ちょっとしげのところ行ってみよかな。
そういった時には少し戸惑われた。
でも、俺の固い意思に気付いてくれたみたいでみんな優しく俺を見送ってくれた。
ガラガラ
そこには布団の中に潜り込んだしげの姿があった。
俺はしげに優しく話しかけた。
聞き取れないけどしげが何か話した。
久しぶりに聞いた、しげの大きい声。
布団から出てきたしげの顔は目の辺りが腫れて赤くなっていた。
ものすごく泣いたんやな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。