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第15話

ナンバーワンメイドさま……
 ゆりにゃんが慣れた手つきでチョコペンを走らせると、あっという間に茶トラが描かれた。うにゃーっとお茶目に鳴いている感じが可愛い。
山本 萌
すごい……
 思わず、私は感嘆してしまった。小学生のバレンタインでチョコペンを使ったことがあるが、得たいの知れない生き物を誕生させてしまった、ビターな思い出がある。





 さすがはナンバーワンメイド……。
小原くん
喜んでもらえてよかった
 突然、ゆりにゃんが小原くんに戻った。その柔和な目を見た瞬間、私の心臓はドクンッと大きく跳ねた。

 なんでだろう。メイド服着てるのに、猫耳付けてるのに、メイクしてるのに。

 なんで顔が熱くなってくるの!? 部屋が暑いわけじゃないのに。

 















 まさか……。
小原くん
さて、松浦。山本さんがここにいる訳を説明してもらおうか
 いつの間にか、小原くんからまがまがしいオーラが溢れていた。やはり、メイドとして働いていることは秘密だったらしい。


 すごい。笑顔を崩していないのに、怒りが伝わってくる……。


 さすがの松浦くんも少し怖じ気づいたが、早口で訳を説明をし始めた。
松浦くん
メ、メグちゃんがね、放課後いっつもお前に会いに来てたんだよ。でも、会えなくて困ってたから、俺が助け船を出してあげたの! ね、メグちゃん?
 松浦くんが私に助けを求めてきた。

 確かに、私が小原くんに会いたかったのは事実。それに、小原くんの秘密を知れたのはなんか嬉しいし。

 とりあえず、松浦くんを援護しよう。
山本 萌
松浦くんの言ってることは本当だから。それに、ゆりにゃんのことは絶対誰にも言わないよ
 小原くんはすぐに理解してくれた。
小原くん
すまなかった。見ての通り、俺はゆりにゃんとしてアルバイトをしているんだ。なるべく秘密にしたかったんだが、仕方がない
茶トラの猫耳メイド
ゆりにゃーん、指名入ったにゃー!
 奥の方からゆりにゃんを呼ぶ声が聞こえてきた。すると、小原くんは一瞬でゆりにゃんに戻った。
ゆりにゃん
ご主人さま、そしてお嬢さま。よい時間をお過ごしくださいにゃ!
 グーにした手を曲げてネコのポーズをとった後、ゆりにゃんはテーブルを後にした。