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第3話

運命(?)の出会い
 木下さんたちが教室を出た後、私はずっしりした鞄を肩にかけ、隣のロッカー教室に向かった。

 その教室には1組から6組まで全クラスの生徒たち、合計240人の個人ロッカーが設置されている。


 登下校中に見かける、いつも鞄がペッタンコな生徒のロッカーの中は、とんでもないことになっているらしい。
 私は1組で出席番号は最後の40番だから、右から2列目。南京錠を開け、中に教科書を綺麗に並べた。

 私に唯一自信があることは、ロッカーの中がきちんと整理整頓されていることかな。
 さて、あとは鍵を閉めて帰るだけ。

 南京錠をロッカーの取っ手に引っかけたとき、
謎の男子生徒
君!
と、聞き覚えがない男子の声が聞こえてきた。声変わりを終えた男性らしい低音から、凛とした響きを感じた。


 イケボだ……。一体この声の主はどんな人なの!?
山本 萌
な、なんですか?
 私は精一杯の微笑みをつくって彼のほうを向いた。その途端、表情筋が固まってしまった。
 整いすぎた端正な顔立ちに、吸い込まれるような瞳をさらりとした前髪がベールのように隠している。

 醸し出されたミステリアスな雰囲気は、どんな女性も惹き付けるだろう。もちろん、私もそのひとりだ。
 私って、本当は少女漫画の主人公だったのかな……。
 私の思考回路がエラー中なのに、彼は私の目の前まで近づいてきた。
山本 萌
え、ええっ!?
 後ろに引き下がることしかできず、背中に堅いものが当たった。

 そう、壁だ。