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第29話

松浦と小原①
 俺、松浦 亨が小原と仲良くなったのは小学生のとき。

 当時のあいつは今よりも色白で、ヒョロヒョロで、いつもおびえたような表情をしていた。

 休み時間はたいてい花壇を眺めていたり、女子のガールズトークに混ざっていたりと、男子の輪の中にいることはなかった。

 俺は、いつもグラウンドでサッカーをしながら、花壇に向かう小原を目で追っていた。





 ある朝、教室で小原が珍しく男子に囲まれていた。

 近くにいた女子に状況を聞くと、小原が女子が使うような可愛いハンカチを持っていたらしい。そして、いじめっこの格好のえじきになってしまったようだ。

 いじめっこのひとりが、そのハンカチを持っていることを確認できた。

 小原は涙目になりながらも、返して欲しいとなんとか立ち向かっていた。

 いじめっこの輪に加わってないやつらも、小原を助けようという気持ちはなさそうだった。


 あんなに、楽しそうに話してたじゃないか。お前らは、友達よりも自分のほうが大切なのか?


 どっと怒りが頭の頂点まで昇った。そして、俺は輪の中に飛び込み、ハンカチを持っていたやつに突進した。

 いじめっこたちはふっとばされ、しりもちをついた。その間に、俺はハンカチを奪い取り、小原の手を掴んで教室を飛び出した。

















 花壇の前に座り、俺は小原が泣き止むまで背中をさすってやった。
松浦くん
ほら、これでふけよ
 俺は小原のハンカチを差し出した。それはピンク色のタオルハンカチで、花やウサギの刺繍が入っていた。
小原くん
きみは、ぼくをバカにしないの?
松浦くん
おまえは、こういうのがすきっていうだけじゃん。バカにするりゆうになんてならないし、それに、おれはいじめが大キラいなんだよ
 すると、小原の目から涙が流れ始めた。さっきよりも大粒だった。
松浦くん
ご、ごめん。きつくいいすぎた?
小原くん
ちがう……
 小原はハンカチに顔をうずめた。
小原くん
ぼくが、かわいいものが、すきなことを……みとめてくれた、のは、きみが、はじめてで……
小原くん
すごくうれしい……!
 ふにゃりと笑った小原を見て、俺は決心した。
松浦くん
これからは、おれがおまえをまもる。そしたら、おまえはじぶんのすきなものを、すきでいられる
 こうして、俺と小原は友達になった。