第4話

出逢い
707
2019/02/11 10:40
私
東京まで来たけど……この先、どうしよう……
何も出来ず東京の駅で一人佇む。
ねぇねぇ、あの子、泣いてない?
ん?あ、ほんとだ
きっと私のことだ
でも、私、泣いて___

気付くと両目から電車に乗る前におさまったはずの涙が出ていた。

思わず蹲る。こんな姿みっともない……
ねぇ、どうしたの?迷子?
私
え……?
急に声をかけられ頭をあげるとそこには、
マスクをした黒髪の__イケメンと
白髪……白く髪を染めた__こっちもイケメンだ。

何も答えられず視線を下げる


すると声をかけてきた髪の白い人がしゃがんで目線を合わせてくる。隣にいた黒髪の人も同様にこちらを見ている。
もしかして、家出だったりする?
図星だ。図星すぎて何も答えられなかった。
どこからきたの?
私
……静岡……
遠いなぁ、もう帰るのは無理そうですね
そうだな、時間もかかるし危険だ
二人が何か話し合ってるのをしゃがんだまま聞く。
とりあえず、俺の家、来る?
黒髪の人が言った。
え、いいんですか?
あぁ。お前、明日朝から仕事だろ。
…………私はどうすればいいんだろう、

涙も収まりただ二人のやり取りを見る。
とりあえず帰るか
そうですね、あ、キミ名前は?
私
めるです。姫に、瑠璃の瑠で、める。
真冬
真冬
あ、ぼく真冬。よろしくね
彼方
彼方
あーっと……俺は、彼方。適当に呼んで
私
あ、はい、よろしくお願いします
自己紹介を済ませると二人が住むマンションまで連れていってもらった。

正直、知らない人に着いていくのは抵抗があったがこの二人は何故かわからないがとても信用できる、と思った。

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