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第1話

第1話 ~事件~
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2019/06/15 09:52
あなた

私は小学6年生あなた

あなた

大の嵐ファンでーす

あなた

今日は楽しみにしていた土曜日!嵐ファンの友達の夏海が来てライブのDVDを見る日だ。

DVDを観たり、雑誌を読んだりして、楽しくしていた。だが事態は一変した。私の大切にしていた嵐の缶バッチとキーホルダーがなくなったのだ。2人でいくら探しても見つからない。
夏海
ないなぁー
夏海は帰った。その後も随分探したが見つからない。
月曜日
夏海
おはよー
あなた

おはよう

夏海
見つかった?
あなた

まだー

夏海
うちにガチャガチャでかぶちゃったやつが2つあるから1個あげる!
あなた

ありがとう

火曜日
夏海は約束通り缶バッチを持ってきてくれた。それは素直に嬉しかった。でも柄を見て驚いた。それは、私がなくしたものと全く一緒だったのだ。そして自分のものだとでも言うように、ネームペンのあとがあった。私は、ものを大切にする派だからそんなことはしない。ついても消すはずだ。でも受けとった。すごく悔しかった。
水曜日
その日は雨だった。気分も晴れないのにそれに追い討ちをかけるような出来事があった。
友達の凜奈が夏海の筆箱を見て言った。
凜奈
あれ?これあなたが持ってたやつじゃない?
夏海
あーそれ?ガチャガチャだよー!
それは、私のなくなったキーホルダーだった。盗られたのは悔しかったけど、みんなに見せびらかすなんて…ただただ涙が流れた。そんな自分がみじめで雨の外へ走り出した。土砂降りの中走った。気づくといつもの公園にいた。ここなら人も少ない。屋根のあるベンチに駆け込んだ私は、ほっとして寝てしまった。

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