嵐の夢を見ていた。よく見る。お決まりの頬をつねって「夢じゃないよね!?」と言うくだりもある。夢の中では「夢じゃないよ」と言われているが、どうせ夢だ。
急に暖かくなった。晴れたのだろうか?重いまぶたを持ち上げてみると、そこはいつもの公園ではなく誰かの家だった。自分の家ではないことはすぐにわかった。しかもベットに寝ている。遠くの部屋からどこかで聞いたことのある声が聞こえた。んー!?この声は嵐じゃないか!?…いや、そんなはずはない。おそるおそるベットから降り、忍び足で部屋の外に出た。どんどん歩いて声のする部屋を覗いてみた。
私は、あの土曜日のことから、今までのことを話した。
その日から、私と嵐のシェアハウスが始まった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。