第13話

第13話 ー呪いの大蛇ー
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
セレネ‼︎
お母様
お母様
うるさい、この狐が
ビュオオオ___‼︎
長い尻尾を振って、アーノアをブンと
花壇に突き飛ばす‼︎
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
何なの、これ…マリーナさんは、
蛇だったの?
お母様
お母様
フフフ、そうよ
私は、蛇女‼︎ 普段は、人の姿として
生きているが、この姿になればお前らを
噛み殺すことなんてたやすいのさ
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
ハア__ハア__
お母様
お母様
まずは、そこの狐の坊やを
始末するわよ!
アーノアは、ヒュウヒュウと呼吸を
荒くして、口元に少量の血が滲んでいた。
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
やめて‼︎ 私が悪かった
だから、アーノアを殺さないで
お母様
お母様
シャ〜、お前を見ていると
イライラする。ノルアとかいう女の
娘だと思うからだろうねぇ…
ギロリと黄色がかった、恐ろしい
大蛇の目玉がアーノアを捕らえる。
お母様
お母様
毒が回れば、すぐに死ねる___
消えな‼︎
お母様
お母様
シャ〜
大蛇は、勢いを増してアーノアに
降りかかる‼︎
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
イヤアア‼︎
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
うっ___
ドスッ____
ドス___ドス、ドス
お母様
お母様
ウギャアアアアアア
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
えっ…
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
うそ…
お母様
お母様
ガハッ…ゴホッ…グフ、ゲッゲ
大蛇に刺さった何本もの矢。
それが刺さった直後、みるみる身体が
溶けていく大蛇。
お母様
お母様
ウギャアアアアア
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
兄さん‼︎
矢を放った先に、顔を向けると
黒髪の獣族の青年が弓を引っ張っていた。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
終わりだ
ドスッ‼︎
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
最後の矢が突き刺さると、巨大な大蛇の
姿は消えて、代わりに紫色のゴツゴツとした
小さな石ころが、現れた。
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
兄さんも、来てくれてたんだ‼︎
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
勘違いするな。エルドさんに
言われて来たまでだ。
セレネは、石を拾うと
2人の元に駆け寄る。
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
あの、助けてもって
ありがとうございました。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
ん? ああ
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
この石…
ヒョイとセレネから、石を奪い取ったニコラリーは
その石を小袋に入れてしまった。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
こいつは、呪いの大蛇だ。そして
今俺が放った矢は、封印の力がある…
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
そして、この屋敷からは、強い魔力を
感じる。おそらく…この女が、自分自身の力で建てたものだろう。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
今まで、お前を食い殺さなかったのが
不思議なぐらいだぞ。
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
ペンダントのおかげだったり…
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
ああ、あのペンダントには
魔除けの効果があるらしいよ!
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
そうだったんだ…グズっ
私、お父さんのおかげで、大蛇に殺されずに…生きてこれたのね。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
泣いてる暇は、ない。この屋敷も、
大蛇の力が失われたたから、もう時期崩れる。早く逃げるぞ
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
あ!
ニコラリーに、手を掴まれて、自分が今まで
暮らしてきた黒屋敷からみるみる離れていく。
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
あの、兄さん!
美味しいとこだけ持って行かないでよ
走りながら、アーノアは不機嫌そうに
ヘソを曲げていた。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
そんなの、知らん
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
アーノアの、お兄さん?
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
ああ
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
そっか、そうなんだ
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
笑うな
3人は、鑑定所に着くと
エルドレスに報告をした。
エルドレス・ネオ・オリガー
エルドレス・ネオ・オリガー
へえ、これが呪いの大蛇。
エルドレスは、紫の小石を
見つめると机にコトンと置いた。
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
あの…
エルドレス・ネオ・オリガー
エルドレス・ネオ・オリガー
君が、セレネさん?
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
はい…
エルドレス・ネオ・オリガー
エルドレス・ネオ・オリガー
大変だったね、今はちょっと
落ち着こうか…ココアでも飲む? って
エルドレス・ネオ・オリガー
エルドレス・ネオ・オリガー
えっ___!? どうしたの
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
いえ、何でもございまぜん…ズズ___
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
お前、何だそのきたない面は
情けないぞ
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
人の優しさを、感じ過ぎて…
プチパニックなんです…
セレネは、涙で顔をビショビショに
させながら、朗らかに笑った。
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
たくっ__
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
んん‼︎
ニコラリーは、端切れ布を取り出し
セレネの顔に押し付けると、ゴシゴシと拭いた。
エルドレス・ネオ・オリガー
エルドレス・ネオ・オリガー
あのさぁ、ニコ…
女の子なんだから、もっうちょっと 
優しくしてあげてよ。
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
ああ‼︎ 俺だって、兄さんに
顔拭いてもらったことないのに!
ニコラリー・オリファント
ニコラリー・オリファント
お前の顔なんぞ、一生御免だ。
アーノア・オリファント
アーノア・オリファント
ガーン‼︎
セレネ・レークンヴィスト
セレネ・レークンヴィスト
ありがとうございまず…ズズ___
ここは、初めての安心できる場所だと
セレネは頬を緩めながら、そう思ってしまった。


続く▶︎▶︎▶︎