会社から自宅に帰る途中、急に降り出した雨。
幸運にもカバンには折り畳み傘が入っていて。
傘にあたる雨音を楽しみながら自宅であるマンションまでもうすぐのところに
「ふぅ…」
男の人が雨に打たれつつ縮こまっていたから、思わず声をかけてしまった
その男性は顔を上げると、
凄く整った顔をくしゃっとして 笑顔で答えてきた。
待って、この人…
その瞬間身体中に鳥肌が走った。
「あの時」からもう絶対似合わないと思っていたのに。
絶対に会いたくなかったのに。
急に立ち上がったかと思えば急に私の手を掴んで。
話って……なんなんだろうか。
本来なら断固拒否して返すべきなのだろうが、結局
家にあげてしまった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。