第17話

狂気の深さ
5,395
2021/09/17 17:20



___蘭side










ついて行くべきだった。

オレがアイツの両親を甘く見ていた。


アイツが笑顔だったから…
あの狂気がどれほどのものか測れなかったから。






___あなた!!!






戻ってきたのは身体中にガラスの破片が刺さり

血まみれになりながらゴミ袋を持ったあなただった。

顔とかに外傷は無かったが、腕が酷い。

多少のガードはしたんだろう。





you
you
荷物…親が…ゴミにまとめてました。



ただそれだけ言って、彼女は倒れた。



倒れる寸前でとオレが止めたが、
既に重力で地面に吸い込まれる彼女の体を
お姫様抱っこして後部座席に横にした。



彼女の血がオレのスーツに染みていた



竜胆
竜胆
このゴミ袋もしかして荷物…?
キャリーバッグでもリュックでもなく
ゴミ袋とか初めて見た。


あなたの荷物をトランクに運び、
そのまま素早くこの場から去る準備を終わらせる。



竜胆
竜胆
兄貴、ちょっと飛ばす
ちょっと所じゃなくて、ガンガン飛ばせ
竜胆
竜胆
おう


2人揃ってあなたの身を案じている。



生きてはいるが面倒な事に

彼女に刺さっているのはガラスの破片。



まだナイフで肩を一刺しとかの方が

楽だったのではないかとさえ思う。


ただどちらにせよ、一秒でも早く、

こいつの体にちゃんとした処置をして欲しい。





アジトに着くと、車が完全に泊まる前に下りて、

彼女を抱えアジトに入っていく。




ココ
ココ
…おい、、なんだよそれ


オレの腕の中で未だに血をボタボタの流す彼女を見て

サッと血の気が引き真っ青になってオレを見る九井。


説明は後だ。早く部屋を教えろ。
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