第8話

count. 0
190
2018/02/24 06:07
華宮 悠里
華宮 悠里
はぐれるなよ
宮音 蒼
宮音 蒼
もう子供じゃないんですよ!
私は華宮先輩ともう何度目かのデートをしている。


あれから少し月日が経ち、私は高校を卒業して
大学生になる。

もちろん華宮先輩…ううん悠里とは上手くやっている。


それどころか一緒にいる時間が増えたことによ
って沢山悠里のことを知れた。
華宮 悠里
華宮 悠里
まだ寒いんだからこれ着てろ
そう言って私に上着をかけてくれる。

優しいのは変わらない。
宮音 蒼
宮音 蒼
ありがとう!
私がそう言うと顔を赤らめる悠里。
華宮 悠里
華宮 悠里
やっぱり蒼は笑ってた方がいい
赤らめたと思ったら今度は余裕の笑を見せて
私の頭をクシャクシャと撫でる。

冷たい悠里も好きだった。

心の内に秘めてる優しさがあるって知ってたし
たまに優しくしてくれる悠里もかっこよかったから。


だけど優しい悠里も好き。


上手く伝えられないけど、私はどんな悠里も好きなの。
宮音 蒼
宮音 蒼
悠里好きだよ。
華宮 悠里
華宮 悠里
その言葉はもう聞き飽きた
散々高校の時に聞いたからな
宮音 蒼
宮音 蒼
そうだったね!
華宮 悠里
華宮 悠里
愛してる蒼。
うう…

いつか悠里のせいでキュン死しちゃうかもしれない。



私と悠里はどちらからともなく手を繋ぎ
ライトアップされた道を歩く。


好きな人と隣に居られること。

こんな些細なことかもしれない。だけどそれが
どれだけ幸せなのか私は知ることができた。


諦めようと…この気持ちは無かったことにしようと思ったことだってあった。

だけどあの時諦めなくてよかった。


今はただそう思う。


私は繋がれた手を強く握る。







____冷たくて優しい悠里が
今もこの先もずっと好きです____

プリ小説オーディオドラマ