あなたside
まふ君がぎこちなく笑って返事をしてくれる。
まふ君、無理矢理笑ってるよね………。
きっと、私の前では笑顔でいようって言うまふ君なりの思いやりなんだろう。
………まふ君、ありがとう。
そう言って、
生徒会室に向かって二人で歩いていると、
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなった。
一時間目が始まるチャイムだ。
まふ君に手を引かれて生徒会室へと走る。
まふ君、足早いなぁ………
なんて思っていたら、すぐに生徒会室に着いてしまった。
まふ君が勢いよく扉を開けると、
悶絶しながらうずくまったそらるさんが目の前にいた。
そらるさんも『そんな事?』と言わんばかりにまふ君の事を睨んでいる。
その光景があまりにもシュールで思わず苦笑する。
流石生徒会長…すごいな………なんて、改めて尊敬する。
ーー事情説明中ーー
ーー事情説明中ーー
服をめくってお腹を見せる。
皆なんでそんな絶句してるんだろう?
さかたんにお礼を言って、萌子ちゃんの生徒資料を見てみる。
××× 萌子。
○○高等学校1年。
小学
△△小学校から□□小学校へ転校。
転校理由:他の生徒への虐め行為が見られた為。
□□小学校から○○小学校へ転校。
転校理由:クラスで飼っていたカエル2匹を×した為。
中学
○○中学から△△中学へ転校。
転校理由:不純異性交友を行った為。
△△中学から□□中学へ転校。
転校理由:ネット上で知り合った男性と頻繁に会っていた為。
高校
○○高等学校に入学。
あまりにも酷い経歴にその場にいた全員が沈黙する。
できないよ……。
こんなに心配してもらえるなんて、
私、幸せ者だなぁ………。
………安心した。
独りで、心細かったから。
そう言って、まふ君がおどけながら笑って見せる。
きっと、まふ君も怖いはずなのに……
そうやって、励ましてくれるんだね。
皆……本当に本当に…
私の中で一番のとびっきりの笑顔でそういった。
…さぁ、復讐劇の幕開けだ。
…