第20話

深澤side
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2021/07/09 18:18
「あなたのこと、軽い気持ちならやめてほしいなと思って…」

俺に気を使いながらも、
はっきりと言葉にして伝えてくれた佐久間。



深澤「それはさ、俺が今までロクな恋愛してきてないから?」

佐久間「…うん…。それもあるけど…」


そうだよなー。
これだけの付き合いだもん。お互いいろんなこと見てきたもんな。


佐久間「それもあるけどさ、あなたもなかなか難しいっていうか…ああ見えてすごく壊れやすい子だから…。過去にね、辛い経験とかいろいろあって。普段は、そんな過去知らないって感じで振る舞ってるんだけど、たぶん本人も無意識で、それが見てて危なっかしいっていうか…」

佐久間「ふっかが考えているような付き合い方はできないと思うから。それでふっかがイライラしたり傷つくのも嫌だし、あなたも、お互い嫌いになってほしくないっていうか…。俺の勝手だけどさ…」


深澤「佐久間はさぁ、あなたちゃんを守りたいの?」

佐久間「うん」


まぁ、そうだよね?
楽屋での様子とかみてたらなんとなくわかるよ。


深澤「まぁたしかに、俺もロクな恋愛してこなかったけどさ。さすがにこの歳だし、身の振り方もわかってるつもりだし。今いちばん大事なのはSnow Manだからさ、ガキっぽい恋愛するつもりはないけど…」

そんなに信用されてないのかな…


深澤「なにから守るの?」

佐久間「…え?」


予想外の質問だったのか、きょとんとしている。


深澤「俺みたいなしょーもない男から守るの?それとも、今までの二人の関係を守りたいの?俺が考えてるような付き合い方ってなに?付き合ってもいいけどどうせ無理って言われてるみたいであんまいい気しないんだけど。」


いっきに投げかけたからか、佐久間俯いちゃった…


深澤「あ、いや、別に責めてるわけじゃないよ。ただ、明るくてしっかりした子だったし、世間知らずって感じでもなかったし、佐久間が守らなきゃって思うほどの不安要素がわからなくて。俺だってあなたちゃん守れるように努力するよ。」

佐久間「だってあいつ、俺にしか素をみせないから」

深澤「もちろんそれはわかるよ!でも、素の自分なんて、それこそ付き合ってお互い知っていくもんじゃないの?」


佐久間「…そうかもね。でも俺…、恋愛 赤ちゃんだからわかんない…」

うつむいたまま、泣きそうな声で返ってきた。


おいぃぃ!!
お前がそんなにへこむなよ!
俺がめっちゃ責めてる悪者みたいじゃん


佐久間「ふっか、ごめんね。あなたと付き合っていいよ。あ、決めるのはあなただけど…。俺、ふっかのことも大好きだからさ。いいヤツだってわかってるし。」

佐久間「ふっかがほんとに本気なら、あなたとご飯行く前に話しておきたいことがある」


まだちょっと潤んだ瞳で、
今までに見たことないくらい真剣な顔


深澤「うん。」


俺もそれに応えなきゃと思った。


そして、佐久間が知ってるあなたちゃんのことを教えてくれた。
→つづく

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