私、なんで今こんなに怖いんだろう。
じみん君に心を見られているようなきがした。
早く帰らなくちゃいけない。
そうしないとまた おっぱ に怒られちゃう。
あの時、じみん君が口にした
「 怖い 」って言葉。
『こ、わい……?』
そんなことない。
だっておっぱは私を愛しているから。
怖いなんて言っちゃいけない。
だめ だめ
どんな扱いを受けてても
『おっぱしか……』
愛してくれないもの。
なんだか涙で視界がぼやける。
どうして……?
確かに私とおっぱには見えない鎖があるみたい。
私は毎日、1粒の飴ぐらいの幸福を おっぱ から貰うの。
体なんて、いくら傷ついてもいいと思った。
だって愛し方が少し違うだけだもの。
『そうッ……だよね……』
🐥「ちょっと……」
そう言って、また私を止めてくる じみん君。
『ッ………』
🐥「どうして泣いてるの」
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!