第252話

『 赤紙と彼 』 JK.
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2019/07/22 10:54



みなさんには、大事な人がいますか?


これは、私が未来の人に宛てた手紙です。


今、これを読んだ方は貴方の大事な人に日頃の感謝を伝えてみると良いでしょう。



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《1945年3月1日.》



しばらくすると、激しくなる 空襲警報 。



私の一家と、私の幼馴染の一家は共に行動することにした。



毎日のように空から降ってくるアメリカ軍の空襲は、私達の暮らしを酷くしていった。



街に出れば、そこは火の海のようになっていて辺りには人の死体が転がっているのが当たり前になった今日この頃。



空から爆弾が降ってくるのは、日が経つにつれて増えるばかりで減ることなんて知らないみたいだった。




私達は怯えていた。




防空壕での暮らしも、そう長くは続かないことを知っている。




でも、そんな中でも私達のメンタルをケアするように彼は言うんだ。




🐰「この戦争が終わったら、みんなで遊びに行きたいな笑」




この言葉達に私はすごく安心した。



彼はわたしの幼馴染。



そして、私に結婚を約束してくれた彼氏でもある。



怖くて寝れない日、みんなが寝静まった後に



🐰「大丈夫だから。」



そう言って私を抱きしめてくれた。



それだけで私は幸せだったんだ。



彼とあったことの成り行きを話せば少し長くなる。



私と彼があったのは、ちょうど夏の日の事だった。



激しく太陽の光が私を照りつける中の向日葵畑で君にあった。



君は歌を歌っていたね。



知らずのうちに私がその歌に惹かれて拍手してたんだっけ。



懐かしい。






🐰「君、名前は?」



から始まった私たちの関係は今となってはかけがえのないものに変わっていた。



これからも、彼と一緒に過したい。



この気持ちが頂点に達した時、事は起きた。



今日は彼の様子が変であった。



『どうしたの?』



と、聞いてみるも



🐰「なんでもない」



そう言って一向に私に何も言う気配がないのだ。



でも、私はその日の夜中聞いてしまったの。



🐰「俺らがもう少し後に生まれれば良かったのにな……なんて笑」



こんな弱った彼は初めて見たんだ。



彼の手にあったのは



『 赤紙 』だった。



びっくりしたけれど、今の私は寝ていると思って彼は話している。



当然私が飛び起きて彼に問い詰めるなんて、できっこなかった。



次の日、彼は姿を消した。




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1960年.



戦争は、天皇の玉音放送により幕を閉じた。



彼は私からあの日、姿を消したままであった。



私は気づいている。



彼がもう、この世にはいないこと。



彼はもう、私に触れることが出来ないことも。



私はこの後、都会に出て一人暮らしをするんだ。



部屋の荷造りをしていると



『……なにこれ』



一通の手紙があった。



それは、最近のものではないような気がした。



その妙に年期のはいった手紙を広げてみると、そこには 亡き彼 の字とみられる文章があった。



読み進めていくうちに私の目に募る熱く膜がはる液体はなんだろう。



最後の6行となった時、それは限界となった。



そこには、こう書かれていた。



「 僕は君が好きだけど、僕は君を幸せにできない 」



「 でも、戦闘機に乗ってる時、きっとお前の為だって思ったら 死ぬ のも怖くねぇなって思えるから。 」



「 乗っている時までを僕の貴方様にしてください。 」



「 そして、貴方の手にこれが渡った時僕はこの世に存在しません。 」



「 どうか、僕が愛したその純粋なままのあなたでいてください。 」



「 さようなら。 」




あぁ、なんて心が清らかな人なのだろう。



私は溢れた涙を拭い前を向いた。



私の愛した人は、最後まで私の愛する人であった。



____________












『って話なんだけど…………ってぐく!!』



🐰「っ痛てぇな〜、んだよ」



『今の聞いてた?!これ、おばあちゃんの話なの!!超ロマンチックじゃない?!』



🐰「あ〜、はいはい、そうですね〜」



『あぁ!!またそうやって話流す!!もうぐく嫌い!!』



🐰「はぁ?!」



『おばあちゃんが羨ましいよ……そんな素敵な男性に出会えたんだから……』



🐰「……………」














🐰「いんじゃん、ここに(ボソッ)」



『ん?今なんか言った?』



🐰「言ってねぇよ、このメス豚!!」



『っ!!もう!!ほんとに嫌な男なんだから!!』



🐰「笑笑」







みなさんは、運命を信じますか?



もしもこの世に 輪廻転生 と言う言葉があるように



それがもし本当だとしたら、、



亡くしてしまった あの人 はいつ、、



その人に再会することが出来るのでしょうね……。



さて、みなさん



みなさんには今、大事な人だと胸を張って言えるような人がいますか?



ほら、よく言うじゃないですか



自分の周りにいる人間は、前世でも貴方と何かしらの関係を持っていると。



もしかしたら、貴方の親友のあの子……



貴方の前世の 恋人 だったりして……笑



こんな時に自語りすると、私昔母親に奇妙な事を言ったみたいです。



そう、それが



「 私ここに来たことあるよ!! 」



実はその場所……


家族で来たのが初めての場所だったみたいです 。


またある日は


「 たるぎは、ままを選んできたんだよ!! 」


なんて事も言ったみたいです。


本人は覚えてないのですが、母親はそれに衝撃を受けたようで未だに私にその話をしてきます笑


前世の記憶……


生前の記憶……


もしかしたら、次の時代の 私 は私の事を覚えているかも……?


なんて、考えてしまいます……笑


今日は視点を変えた作品にしました。


最後までこんな長文を見てくださりありがとうございました!!


これからも、ちょっとした短編小説をここでちょこっと書いていこうと思いますのでその節ではよろしくお願いします🐇


たるぎ🐇



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