第202話

この世で1番綺麗な奇病 . TH.
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2019/03/20 13:33



『あ、てひょん……😊』



🦁「体調はどう?」


『あぁ、全然平気だよ😊』


君は僕にそう言って笑顔を向ける。


君は平気じゃないくせに。


それなのに、僕の前では絶対にそう嘘をつくんだ。


『てひょん、高校は楽しい?』


🦁「うん、今はもう夏休みに入るんだ。今日、 じゅひょん がお前の机の中身取り出してたから、きっと明日中には届くと思う。」


『そっか……じゅひょんには迷惑かけちゃったな……』


🦁「大丈夫だよ、そんなことで迷惑だなんて思うような奴じゃないだろ?笑笑」


『………そうだね、じゅひょんは昔から優しいものね😊』


そう、僕とじゅひょんとあなたは昔からの幼馴染であり


いつも一緒にいた。


今でもね。


けれど、あなたはある日難病でもなんでもない 奇病 を発症させた。


その奇病の名前というのは 花咲病 .


たくさん症状が出るようなものではなく、ある日から皮膚に花が生える。


それらに養分のように自分のエネルギーが取られて最後は……………


まぁ、そういった病気だと医者からは聞いた。


『今度ね、この辺りで花火大会があるんだってね。』


そうあなたは言う。


🦁「一緒に見ような笑笑」


俺がそう言って頭を撫でれば頬を赤らめる あなた。


『てひょんは優しいね😊』


そう言って俺の頬に手を添えると


『人は性格が顔に出るってよく言うでしょ?てひょんは優しいからこんなに綺麗なんだね。』


また、笑顔を見せる。


🦁「ッ!!」


🦁「………あなたも」


🦁「あなたも、充分綺麗だよ。俺が見てきた中で、1番。」


『ふふッ笑笑 ありがとう』


🦁「また来るよ。」


そう言って 俺は今日もまた あなたのいる病室を出る。


出てみると じゅひょん がいた。


🍉「てひょん……」


🦁「あぁ、じゅひょん。あなたの荷物、ありがとう」


🍉「うん。それはいいけどさ……」


🍉「あなた……あと何年って?」


🦁「…………さぁ」


🍉「私……」


🦁「うん、じゅひょんが言おうとしてることは分かるよ。僕も同じだから。」


🍉「もっとたくさん話したかった……」


🦁「あぁ……」


🍉「ふぅ……」


深呼吸して、じゅひょんは


🍉「あなた〜!!」


なんて、さっきまで泣きそうだったことなんてまるで無かったみたいに病室に入っていくんだ。


やっぱり僕達は 家族 みたい。


_______________


8月10日


今日は 花火大会 だった。


俺は約束したとおり、あなたの病室へと行く。


あなたは点滴を腕につけながら、ずっと空を眺めていた。


🦁「あなた」


俺がそう呼ぶと 目を輝かせて俺を見る。


『ほんとに来てくれたんだ笑笑』


🦁「約束は守らないと笑笑」


そう言って俺が笑ってみせると、何故かあっちが安心したような顔をする。


🦁「なんか俺、屋台行って買ってこようか?」


なんて聞くと


『ううん、私はてひょんといたい。』


そう言って微笑む。


🦁「そっか」


俺もあなたの病室のベットに腰をかける。


そこから窓の外にある広大な空を眺める。


『………やっぱり空だけはなんとなく私を裏切らないような気がするんだ笑笑』


🦁「?」


『空は大きいよね。』


🦁「うん笑笑」


『私はあの、純粋な色でいつも少しずつ形を変えていく空が好きなの。』


🦁「………そっか」



『それが見えなくなった時………』


その時、涙ぐむあなたが少し見えた。


🦁「あなた……」





『私、自分がわからなくなる時があるの。』



『私が何をして此処にいて、何を見てきたかなんてもう……分からないの……』



『記憶にはあるし、すべての感覚だってある。』



『けれど今の私は………』



生きた気がしないの



🦁「ッ!!」



🦁「………大丈夫」



🦁「お前は今生きていることは紛れもなく事実なんだ。」


🦁「きっとお前なら大丈夫だよ。」


🦁「お前の気持ちは誰よりもわかってると思ってた。」


🦁「けれど、あなたがそう思ってないならごめん。」


🦁「でも、そう思いたいぐらい」


お前が大事なんだ


『ッ………』


『てひょん……』


病気にかかってから、初めて見た あなた の涙。


それを見たら、抱きしめられずにはいられなかった。


そのまま ぎゅっ と音がしそうなぐらい強く抱き締めた。


🦁「できるならお前になりたい……」


そう思わず呟くと


『私は、私で生まれたことに悔いはないよ😊』


なんて、また笑顔でいうんだ。


その時


パァァン と 言う音がして、空に花が咲いた。


そう、花火だ。


『うわぁ……綺麗だね……!!』


🦁「うん………笑」


『ねぇ てひょん』


『私もあのぐらい綺麗な花を咲かせられたら……』


『てひょんがずっと育ててくれる……?』


🦁「うん」


🦁「絶対に.」


俺らはその後花火が終わってもずっと笑いあっていた。



けれど、幸せな時間っていうものはやっぱり 悪 を置いていかないね。



急にあなたの体調が悪くなったんだ。



俺が駆けつけた頃には うずくまっていた。



苦しみに耐えながら、あなたは僕にこういった。



『てひょん……私を………』



そう言って僕に手をかけた時



君は1輪の花になった。



____________________




それから 2年後___



👤《今日はゲストとして、방탄소년단から Vさんが来ています!!ようこそ〜!!》



🦁「こんにちは〜」



👤《そういえば、夏のカムバックお疲れ様でした!!今日は爽やかな花を身につけていますが……そちらは?》



🦁「はい、今日は僕の大事な人が 花みたいに儚い人になった日 なんです」



👤《そうですか……きっと、Vさんのことをお空から見ていると思いますよ〜》



🦁「はい、でもなんだか今日は空じゃなくて傍にいる気がするんです笑笑」



🦁「変ですよね笑 なんとなくこの花を身につけていると」




🦁「 いつかの日の約束を守ったみたいで 」





👤《そうですか〜、それじゃあその人の事は今も?》




🦁「はい、すごく大事なんです。」




🦁「僕の」




愛した人だから




END.




みなさんは今、笑顔で自信を持って 幸せ だと、言えますか?



みんなそれぞれあると思いますが、何が正解だとか、そんなことは無いと私は思っています。



最近、ここの居心地が悪いだとか、たくさんの意見をよく目にします。



居心地 が悪いのならば 良いところに変えればよい


けれど、そのためには 人の手が必要だ 。



それは、違うと思う。



まずは、自分から。



私が好きな詩人はこう説いている人がいます。



自分の有無を人や時のせいにするな。



自分がどうでありたいだとか、自分の価値観なんて、本当は自分が1番わかっているんだ。



それを人のせいにするな、自分以外のせいにするな。



それらは全部 君がやってきたことの報い だったり、または、そうさせたのは時代の流れでもなんでもない。



そうなる 運命 だったのだと。



別に、そう言っている方のものをすべて否定するわけではないけれど、 居心地 が悪いと感じるのならば



まずは動いてみてはどうだろうか。



みんなが目指しているのはなに?


# 昔のプリ小説へ 。 ?


それとも、また違うもの?


昔 よりも 今 をどうするかが重要ならば


誰かが欠けたから今のプリ小説はダメだって?


それは違う。


誰が欠けても、そうなっていたと思う。


今、私みたいに息をするようにこの場で投稿する人が1日に何人と増えていくのに時間はかからない。



そう考えると、色んな意見を持つ人間がこの場を利用することになる。



当然、昔を知らない奴だっている。


それらに、昔のことを突きつけたところできっとそれは 言葉 に過ぎないんだろうなと思う。



きっと私は考えが曲がっている。



だから、考え方が曲がった人間からの視点として、これから書くことは捉えてね。



昔がどうであれ、こうなることはきっと時の流れからして決まっていたんだと思う。



だって、どんなに優しい人であっても人ひとりにつき陰口は付き物であって、それと同じなんだと思う。



だから、昔よりも今のこの場をみんなの理想系として、どのように利用したいかが、本来の課題なのではないだろうか。



私はそう思う。



別に辛かったら愚痴でもなんでも書けばいいと思ってる。



けれど、そこに過激な言葉はいらない。



そこだけは勘違いしないでほしい。



例えば 死ね とか 消えろ とか。



これがただの 言葉 としてではなく、心に響く言葉になってほしい。



ちゃんと、色の染まった 言葉 であってほしいと思う。



権力がない人間がなにほざいんてんだよ と思う方だっていると思う。



けれど、このお話を通して本当に伝えたかったことは



物事をすべてがすべてを自分以外のものにだけ非があるとか、そういう考え方はおすすめしない。



まずは1度考えてみて。



貴方と全く同じ人はいる?



いないでしょ?



それと同じ。



考え方が違うのは、決してあなたが悪いとか、そういうことじゃない。



ただ、それは人がちゃんと考えを持っている証なのだから。



だから、それを 非 だとは思わないで欲しい。



by たるぎ

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