第201話

花の咲く庭に. JK.
258
2019/03/17 11:49




それから、5年もの月日がたった。



僕はもうすっかり青年ではなく、ひとりの1人前の男になった。



🐰「で……できた……!!」



やっとできた 花 は、この世のものとは思えないくらい光り輝いていて



まるで、あの日初めて見た時に 彼女 が身につけていたあの、エメラルドのペンダントのようだった。



1輪の大きなその花は僕を歓迎しているかのようだった。



いつも塀から降りた時、いつも見ていたあの庭に置いておこう。



そして、今日も



明日も



明後日も



ずっと彼女が来るのを僕が待っていた。



けれど、待てど君がこの城に



来ることはなかった ______ .





____________________






彼女が現れなくなって3ヶ月経った。




あまりにもここに、来なさすぎる。



そう思い、また僕はあの村へと足を運ぶ。



もちろん、仮面をつけて。



前に果物屋で教えて貰った あの花屋 に行った。



でも、その店はもう看板も撤去されていて



中には誰もいない様子だった。



しばらく唖然として見ていると



👤「あの…………」



👤「そこの店の人をお探しで?」



🐰「あ、はい……」



👤「その方なら……」





















数年前に亡くなっていますよ_____







🐰「………………」





🐰「そうですか………」





僕はいったい今、どこを歩いているのだろう




生きた気がしない。




今僕に吹き付ける風なんて




全く感じなくなっていた。




僕は君に何も上げることができなかったんだ








こんなに人を想って泣いたのは初めてだった。



僕はその場で泣き崩れた。



周りなんて気にしなかった。



自分の地位、自分の事なんて全く眼球にないように泣いた。



もしも、あの時



勇気を出して君の前に立っていたなら



今の僕は すべて違っていたのだろうか



僕はまた



あの何一つない ひとり残された砂のような城で



あの日身につけていた 今では壊れた仮面を見つめながら



こう嘆く











僕は今も君を欲してる








___________



それから僕は自分の仮面を外し、驚くぐらいに変わった。



自分の顔を表に出すようになった。



今では村の人が僕を笑顔に迎えてくれる。



👱‍♀️「王様!!おはようございます!!」



🐰「あぁ、おはよう😊」



なんだか昔の自分が懐かしくも感じ始めたこの頃



僕は1件の花屋を通りかかった。



『 いらっしゃいませ!! 』


なんて にこっ としてくる。


なんだか、昔見たあの 村娘 に似ている。


君はもしかして…………



🐰「そんなことないか……笑笑」



僕は今でも



君を欲してるみたいだ









END.



参考 「 전하지 못한 진심 」 by BTS.



《たるぎ》



なんか、わいが書くとこの曲の良さが全く出ていない気がしますけど許してね((え


この曲ほんとに好きすぎて、出てからずっと寝る前のプレイリストに殿堂入りしてる曲です((💓



僕は今でも君を欲してる



という歌詞とかほんとに謎の性癖にかられr((黙



それに、この曲のことだ!!って分かった方がちらほらいてびっくりしました((え



最後まで読んで下さりありがとうございました!!🐇



by たるぎ🐰



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