第287話

『 話したくなくて 』 TH.
209
2020/01/18 13:29



※これは、意味が分かるとゾッとする話かも……(?)




🦁「ね、じみな」



🐥「んー?どうした?」



🦁「今から怖い話でもしようか」



いきなり僕にそう言ってきた親友のてひょん。



今日僕は、てひょんの家に泊まりに来ている。



夜遅くになり、電気を消して眠りにつくところだったけれどいきなり てひょん がそんなことを言い出すもんだから




🐥「てひょなが怖い話って珍しいな笑」




と、言いながらも聞こうとしていた。




🦁「ある1組のカップルが同じ家に住んでいました。」



🦁「しかし、その彼女はいきなりある日彼氏に別れを告げました。」



🦁「彼氏は怒りました。だって、彼女の事をとても とても愛していたからです。」



🦁「しかし、その愛は届いていなかったようであっさりと彼女から関係を切られてしまいました。」



🦁「彼女は同棲していた部屋から別れを告げるようにキャリーケースを持ってドアノブに手をかけました。」




🦁「彼はその瞬間すべてが終わったのだと悟りました。そして、彼女のことが嫌いになり話したくなくなったのです。彼は鍵をすぐに閉めました。」




🦁「そして彼女とその彼氏はそれから話すこともしません。ただ、彼女がずっと彼の事を見続けていただけでした。」



🦁「彼は心から彼女の事を今でも呪っているようです………」




話し終えた てひょな はいきなり僕の方を見た。




🦁「ね?どうだった?」




🐥「んー、、怖いってよりは愛がねじ曲がったような胸糞が悪い話だったな」



🦁「………そう?笑 もう寝よっか、おやすみー」




そう言って目を瞑った てひょん




🐥「相変わらず自由だな笑」




なんて笑っていた。




次の日の朝、てひょんの家を出て自分の家に帰りテレビをつけた。




テレビは偶然ニュースが放送されていた。




🐥「今日のトップニュースは殺人か、、恋人が犯人とか笑 最近多いなぁ……」




なんて言いながら僕はあることに気がついた。





🐥「あれ?この話………」





僕はそのニュースを見てゾッとして静かにテレビを消した ____ .





END.




解説


話したくなくて=離したくなくて


鍵をかけた=逃げられないように


ある1組のカップルとは、まさに てひょん のことで



怖い話と称して親友に自分のしたことを自己申告していた、、と考えてもう一度読んでみてください。




少しだけゾッとするかもしれません……(?)




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