なんの心の準備も出にないまま、ぽんっと言われた2言

後ろからお母さんの歓喜の声が。

そういって、先生はエコーの写真を見せてきた

まだ、全然わかんないけど

私のお腹の中にいるんだね、この子が

まだ頭の中がふわふわしてて、とても現実じゃないみたい

いや、もしかして夢？？

思っていたことを看護師さんに見透かされて、思わず戸惑う

けど、すぐに現実なんだなあ、と思う

婦人科を出ても、胸がドキドキしたまんま

来た道を戻る

2人で顔を見合わせてくすくすと笑う

そうだよ、孫だよ、孫

お洋服とか買っちゃおうかしら、男の子か女の子かわかんないから、黄色とかかな？んーまようなー

とお母さんは楽しそうに独り言を言っている

行きとは打って変わって、幸せに溢れていた

あとは、慧に報告するだけだ

慧なんて思うかな？なんて言うかな？ちゃんと受け入れくれるよね...？

ｶﾞﾁｬ

家のドアを開けるともう慧が帰ってきてた

そういって、お母さんは荷物をまとめて、家を出ていった

きっと、2人にしようとしてくれたのかな？？

慧はなんにも知らないで

お？お？もう帰んの？って1人で言っている

何から説明しようかと、考える前に慧にぼふっと抱きついてみる

慧は私の背中に手を回してクロスする

慧の胸に自分の顔を埋めて、恐る恐る唐突に聞いてみる

3秒くらいの沈黙が妙に長く感じる

しばらくして、慧が え？ と声を漏らす

慧は私を抱きしめる腕を緩めて、正面で向き合う

そう言うと、すかさず抱きしめられる

さっきの何倍も強く、強く

私はびっくりして顔を上げる

そう、慧が泣いていたから。

まさか、嬉し泣きされるとは思わなかったよね、笑

スタートから泣いちゃうなんて、こりゃ参った 笑

そーだよ、慧と私の子だもん可愛いに決まってる

これは二人揃って親バカになりそうな予感笑

もう慧はさっきからにやにやが止まらな様子

私もなんだけどさ 笑

2人で当たり前のことを言い合って笑う

私たち親になるんだね、なんか不思議

慧がぱぱで私がまま

どんな子が産まれてくるのかな？

どんな子でも私たちの子だもん

きっと、ううん絶対

世界一の子だよねー？