第43話

もしかして...②
3,605
2018/10/19 14:39
慧の母
おかゆとから食べれるかしら?
ソファーの上でぼーっとしてる間にどのくらい経ったのだろか

お母さんの声で我に返った

時計は既にお昼を回っていた。
あなた
あなた
おかゆなら食べれるかもです、
慧の母
そう!それは良かった今運ぶわね
そういって、お母さんはせっせとおかゆを運んできた
あなた
あなた
いただきます、
気だるい体を動かして、1口レ分をンゲによそって口に運ぶと

“おふくろの味” そんな言葉がしっくりくるような温かさに包まれたような味が口の中に広がった
あなた
あなた
あー、温まる、美味しい
慧の母
ふふ、それはよかった
慧の母
あなたちゃんったら体弱かったっけ?
あなた
あなた
いえ、そんなことはないと思うんですけどね...
むしろ自分では強い方だって思ってた、

ほら、なんとかは風邪ひかないって言うでしょ??

あれってほんとだよね、笑
慧の母
ねえ、もしかしてさ
そう、そのもしかして。

私も実は考えたりしてねえ、
あなた
あなた
もしかしてって、
慧の母
ねえ、婦人科にでも一度行ってみたら?
“妊娠”と遠回しに言ってるのだろう

でも、これがもしそうだったら??

私は素直に喜んでいいのか、

何より1番は慧

慧はどう思う??私たちの間にもし子供ができたら、
慧の母
あなたちゃんってば、顔がこわばってるわよ!
あなた
あなた
え、あぁ、
まあ、こわばるのも無理ないよね、と自分で自分に言う
慧の母
そうだ!予約とっとこうか?早い方がいいでしょ??
あなた
あなた
いいんですか?
あなた
あなた
じゃあ、お願いちゃおうかな、
はーい、と明るい声で席を立つとお母さんは早速病院に電話をしに行った

するとどこの部屋からか

“もしもし〜?”というトーンの高い声が聞こえてきた


慧の母
あなたちゃん!!今日の3時半でいいかしら!
あなた
あなた
はい、!ありがとございます!
私は残りのおかゆを急いでかきこんで

これから婦人科に行くという不思議な気分に浸っていた


するとまもなく、時間は3時を回ろうとしていた
慧の母
そろそろ行きましょうか!
ソワソワする胸を抑えて家を出る

あなた
あなた
それにしても近くにあって良かったですねー
お母さんと二人並んで歩く
慧の母
そうね〜 私も初めてはここに来たわ〜
お母さんは私を見てふふ、っと微笑む

タレ目が慧にとっても似てる



何分歩いたものか


もう目の前には、婦人科がたっていた
慧の母
緊張することないってばー!
慧の母
ほらリラックス!リラックス〜
私の背中をぽんぽんと叩いて、お母さんは明るい声をかけてくれた

ぽんぽんというか、ばしばしというか、とにかくこれがきっとお母さんなりの優しさ
看護師さん
伊野尾さーん、伊野尾あなたさーん
入って間もなく、私の名前が呼ばれる
中では女性のお医者さんと看護師さんが待っていた
キリッとしてかっこいい女性のお医者さん
お医者さん
はい、こんにちわー
お医者さん
じゃあ、早速ですが、ベットに横になっていただけますか?
あなた
あなた
はい
支持されたらベットに横になる

さっきから目が合う度にニコッと笑ってくれる看護師さん

なんか、すごく安心する
それからしばらく、目をつぶっていたら検査が終わった
なにやら紙を持ったお医者さんと、向かい合って座る

私が両膝に手を置いて、前のめりになっていると

クスッと笑われた

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