ユンギside
なんか騒がしいな…。
そう思い、スマホに落としていた視線を上げる。
テヒョナとヒョンが言い合いをしていた。
テヒョンのその一言で控え室が静寂に包まれる。
『バタンッ』
ヒョンはそれに耐えれなくなったのか、
あるいは何も言い返す言葉が見つからなかったのか、
どっちかは分からないが、控え室を出ていってしまった。
まだ控え室は静かなままだ。
そんなとき、沈黙を破ったのはテヒョナだった。
『これ』とは、ジニヒョンをいじめていることを指しているのだろう。
俯いていて表情は見えなかったが、テヒョナは今にも泣き出しそうな声をしていた。
ジミナの言う通り、まだ俺たちの中では解決策が無かった
『バンッッ』
そんなとき、ある人物が部屋の中に入ってきた。
マネージャーのリョウだった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!