ホソクside
何してんだろ…。
他のメンバーもマネもビックリした顔をしていた。
テヒョナは、そんなヒョンが健気に見えたのか、抱き締めかえすためにヒョンのに手を回そうとしている。
瞬間、マネが低い声でテヒョナを呼んだ。
すると、テヒョナも相当ヤバいことに気づいたのか、わざとヒョンが傷つくような言葉をかけ始める。
最初は、そんな優しい言い方だった。
でも、いくら言っても離れようとしないヒョンに焦りが増したのか、どんどん言葉が荒くなっていった。
最終的にはそんな言葉まで。
気づいたら、ヒョンは泣いてた。
さっきまで頑張っていたテヒョナも、流石に降参の様だ。
ヒョンの弱々しい声と、嗚咽だけが部屋に響く。
そんな時、控え室の外から、スタッフさんの声が聞こえてきた。
これは流石に離れるだろう。誰もがそう思っただろう。
でも、違ったらしい。
本当に心配した。
ヒョンが、仕事の時間になっても離れようとしないから。
でも、ヒョンはいつの間にか寝てたらしくて、それに気づいたテヒョナが、ヒョンをソファーに寝かせた。
すると、マネが口を開いた。
「今のことはいい。あとでまた命令を出す」って。
安心したと同時に、「命令」の言葉に不安になる。
そのあとは、すぐに切り替えて、各自撮影のためのメイクをしてもらったり、着替えたりと準備を進めた。
いつの間にかヒョンも起きてて、メイクをしてもらってた。
その姿は、いつもと変わらないヒョンだった。
NEXT→
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。