岩泉side
今日も及川と一緒に朝練に行く。
いつもの流れだ
だが、あなたが泉ルナという先輩マネージャーをいじめる時から
朝練に行くまでの話題はあなたへ対する愚痴だ
正直めんどくさい
及川 「おはよー」
泉 「おはようございまぁ~す」
泉 「今日も私1人で頑張ったんですよぉ」
及川 「そっか…辛かったねぇ」
これは最近のやり取りだ
『あと5日後には合宿だからちゃんとやってほしい』
という皆の愚痴は聞き飽きた
俺は最近、おかしいと思うことがある
まず、ネットの紐の結び方がしっかりしている事。
泉はバレー経験など何もない。前までは文化部だったそうだ。
そんなやつがこんな結び方できるとは思はない
いまの言い方は、少し酷かったか…
それに、ドリンクの味があなたの作ってくれた味と一緒だ。
この前あなたが休んだとき、ドリンクの味が凄く落ちていた。
マジでまずかった…
泉は『今日、調子悪いんですぅ〜。ごめんなさぁ〜い』
と言っていた
本当なのだろうか
及川 「岩ちゃん、練習しよ!」
岩泉 「おう」
絶対に何かがおかしい
岩泉side end
国見side
最近、あなたの様子がおかしい
なんか、影山にも相談されたし…
ピンポーン
あ、金田一来た…
ガチャッ
金田一 「行くぞ」
いつもの流れだ
朝練に行くまでの話題はあなたが泉先輩を虐めている件についての愚痴だ…
聞くのめんどい…
金田一 「おはようございます!」
国見 「おはようございます…」
及川 「おはよー」
泉 「おはよぉ〜」
うん、キモい
俺は、泉先輩の喋り方が凄く嫌いだ
マジで気持ち悪いんだけど…
―――――――――――――――――――――――
泉 「はい、ドリンク」
国見 「ありがとうございます…」
俺はあなたに酷い事をした
分かっているが謝れない
ゴクッゴクッ
!!
俺は驚いた
何故、泉先輩がこの味を知っているのだろうか…
国見side end
あなたside
誰でもいいから、助けて·····
自分から相談すればいいけど
相談できる人なんか、
私のまわりにはいない。
本当、
誰でもいいから、助けてよ····
あなたside end
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!