第54話

安心できる場所で思いっきり泣けばいい
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2022/06/14 20:40
中村side












3日間の入院が終わった








たったの3日間なのに、毎日来てくれたメンバーやAぇさん












こんなにもわたしのことを考えてくれてるんやって心の底から実感できた3日間やったなあ


















Aぇさんすごい顔して来てんで笑






末澤「あなた大丈夫か!?」






っていつも通りのあの高い声で笑

















何があったのかはふんわりAぇさんに伝えて








マネージャーさんからメールが


「見つかったよ」

ってきた。












だからわたしは



「お願いをひとつ聞いて欲しいです」



って、わたしのことを押してしまった女性に

会わせてもらうことにした。














メンバーに言ったら

やめとき

なんて言われてることは最初から分かってるから

誰にも伝えてないけどこれはわたしがしっかり終わらせないといけない気がして。







































そして今日、会わせてもらえることになり






マネージャーさんについて行くと、一人の女性が会議室の中で椅子に座っていて







ドアを開け中にいた女性と目が合い会釈すると、分かりやすいぐらい目を逸らされてしまった。


















「こんにちは。」



女性「…」



「えっと。」



女性「時間ないんですけど、なんですか?」




















気が抜けたら泣いてしまいそうになる

心臓がきゅーっと締め付けられる感覚


























マネージャー「なんですかって、、」



「最寄り駅までつけられて駅のホームの階段であなたに声をかけられて。振り返ったときに押されたというか、、」



女性「私だって証拠あるんですか?」

























と言われてしまったからには

念の為にと持ってきていた防犯カメラの映像を確認してもらうことに































「これってあなたですよね。」



女性「…」



マネージャー「何か言ったらどうですか!?」



「あの、、大丈夫です。わたしの口から言いたいんです。」



マネージャー「、、申し訳ないです」




「ひとつ聞いてもいいですか?」



女性「なんですか、、」



「押した理由を聞きたくて。」



女性「、、、あなたがいるから、、!ちやほやされて、5人があなたのことを気にかけて特別優しいところも全てが嫌いになりそうで、消えて欲しいって心から思った。だから、、、」



「人の前に出る活動をして、男性しかいない事務所にわたし一人だけがいて全員が全員わたしのことを好きでいてくれているなんて思ったことないです。わたし一人だけが居ることでそんな思いにさせてしまって本当にごめんなさい。ステージに立てること、歌えること、踊れること、仲間がいること、ファンの皆さんがいることを当たり前だなんて1度も思ったことはありません。いつか受け入れてくれるようにわたし、頑張ります。」




























女性は黙り込んでしまったけど

わたしが言った言葉少しでも響いてたらいいな

と思いながらあとはマネージャーに任せて会議室を後にしタクシーで家に帰った





































家に入ると直ぐにインターホンがなり


ドタドタとメンバーが家に入ってきた



斗亜「あなた!言うてよ!」



「マネージャーさんから聞いた感じ?」



彪太郎「そーゆー感じ」



風雅「ほんま、言えや」



琉巧「また俺らにいちいち心配かけられへんとか思ったんやろ」



拓哉「俺怒ってんで」



「ごめん。でもこれはわたしが解決せなあかんことやからさ。」




















ゆっくり話し始めると何故か涙が溢れてきて




拓哉「頑張ったなあ」


の一言で更に涙が溢れほっとした





みんなが頭を撫でてくれて

訳が分からないぐらい髪の毛はぐしゃぐしゃだけど、解決して良かった


















































あとから聞くと、絶対に言わないでと約束した3人には早いうちに何があったか説明されてて

また斗亜から




斗亜「ほんまになんで言わんの!!」




って怒られた笑











Aぇさんにも 解決しました。と報告をして、


心地良いいつも通りの日常が戻ってきたような気がしてすごく安心した。





メンバーと約束したことは、


何があっても相談すること。

些細なことでもいいから言って










わたしはそれに対して


「ありがとう」



と笑顔で返した。
























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