ー安室あなたsideー

貴）来ないで. . .

ｶﾞｼｯ

ﾄﾞﾝｯ

貴）ｷｬｯ. . .

南風に肩を強く掴まれ
壁に押し付けられる

晴）福山先輩が大切なんだろ、？
バラされたくないんだろ？

貴）やめ. . .て. . .

晴）そんな怯えた顔. . .しないでよ！！！
どうして、どうして俺を見てくれないの！？

南風が手を振り上げ
殴られるｯｯ！そう思い目をぎゅっとつぶった

ﾄﾞｶｯ

人を殴る鈍い音が聞こえたが
私の体に痛みは来ない、
気になって目を開けると. . .

晴）. . .ってぇな、！
誰だよｯｯ. . .って、お前は. . .！！

淳）ﾊｧ. . .ﾊｧ、

貴）福、山先輩. . .

淳）俺の女に何やってくれてんの？

貴）ぇ、

晴）俺の、女！？
お前、捨てたんじゃねぇのかよ、！！

淳）捨てた？捨てるわけねぇだろ

晴）ｯｯ、ば、バラしてもいいのか、！
2人とも退学だぞ、！

淳）バラせば？

晴）え、

淳）でも、退学させたら
安室とは二度と会えないな

晴）ｯｯ. . .

淳）安室が好きならこんな
弱み握ってそばにいさせるんじゃなくて
正々堂々アタックしろよ

晴）. . .、

淳）ま、俺は安室を離す気はねぇけど？

貴）ｯｯ(照)

そう言って私を抱き寄せると
南風は悔しそうな顔をして帰っていった

ｶﾞﾀﾝｯ

淳）ふぅ、

ｷﾞｭｯ

貴）先輩. . .？

南風がいなくなり2人だけの
空間になると私を抱く福山先輩の
手の力が強くなった

淳）少しだけ. . .
このままでいさせてくれ. . .

貴）. . .はぃ

今までよりずっと、
福山先輩の距離が近くて
心臓の音が先輩に
聞こえてし待っているんじゃ、

なんて事を思っていたら、
温もりが離れ先輩と向き合う形になる

淳）悪かった. . .

貴）え、？

淳）脅されてるなんて知らなかった
俺のせいだよな、

貴）先輩、

いつもの強気な先輩とは違う
少し弱気な先輩に少し驚いていた

淳）最初はただの遊びだった
でも、お前と一緒にいると
俺の知らない感情がどんどん出てきて

淳）ホントは、お前がふられた時も
少しホッとしてる自分がいた
やっと、やっとお前に正々堂々
アタックできる、そう思ったのに

先輩は私の手を握り、

淳）アイツとお前が会ってから
お前の様子がおかしくて
すっげぇイライラした

淳）お前と距離を置いて、
やっとわかったんだ

手を握る力が少し強くなり、

淳）お前が好きだ
俺の隣にいてくれねぇか、？

貴）. . .私でいいんですか、？
だって、この前神崎先輩に告白されてたのに、

淳）見てたのか？

貴）たまたま、見ちゃって. . .

淳）それで来なかったのか、

貴）はい、

淳）断ったに決まってんだろ
俺にはお前だけなんだから

貴）ｯｯ、

なんで、そんな事サラッと
行っちゃうかな. . .
ずるいよ、

淳）で？私でいいんですか？って事は
期待してもいいの？

貴）えと、その. . .

さっきまでの弱気な先輩は
いなくて、今いるのはいつもの
ドSな先輩だった

ﾄﾝｯ

貴）ぁ、

淳）もう逃げらんないね？

あの日のように、
先輩に壁との間に閉じ込められ

貴）ｯｯ、

淳）ねぇ、どっち？

自分に素直にならないと、だよね. . .

貴）隣に、いたい. . .です、

淳）ｯｯ、

返事がなくて不安になり
目線をあげると顔を赤くした
福山先輩がそこにはいた

貴）先輩、？

ﾁｭｯ

貴）ｯｯ!?(照)

淳）ずるすぎ. . .(照)

貴）せ、先輩. . .(照)

ｷﾞｭｯ

淳）もうぜってぇ逃がさないからな

大好きな香りに包まれ
そう、言われる私は

貴）はい、！

世界で1番幸せ者だと思うんだ