第131話

12.4
2,125
2023/01/20 13:09
リュンside













何気ない俺の日常を

そっとひとり、

支えてくれていたのは

スイだけだった。







…好き

この2文字が、

口からすぐ出てきてくれれば

どれだけ楽だったんだろう。







…ごめん、スイ。








全身が痛くて

もう生きたいとも思えない。




酸素マスクなんて

もう要らない。



だけど、
最後の最後に
君の声が聞きたくて。
君の姿が見たくて。

必死に数分頑張った。









_スイン@110年前_
スイン110年前
リュンッ、!!泣





迷いなく、
すぐ俺の隣に来てくれたスイは
その場にいる誰よりも
涙を流してた。



その時、思ったんだ。





…最後の最後、
スイに想いを伝えたいって。




今思えば
過去1大胆な行動だった。




けど、後悔はしてない。



_RN@リュン_
RNリュン
…、ス… … 、…ィ、


ずっと俺が聞きたかった

俺の愛おしい人の声が聞こえる。





…誰よりも涙を流して
俺に縋り付くその姿さえも
愛おしいと思ってしまうのは…




…きっと、
俺が恋をしたのがスイだから。





スイの後頭部に頭を添えて

グイ と自分の顔の目の前に寄せる。




そして酸素マスクを片手で外した瞬間、




俺はスイの顔を再び寄せた。

















──────────チュ









ひとつのリップ音が鳴り響く。



…俺の行動を目にしたスイは
再び、大粒の涙を流した。






…なんで俺より泣いてんだよ、、ㅋ

せっかく綺麗な顔してんのに…

俺のせいでぐちゃぐちゃ、、







なぁ、スイ?



俺はきっと

スイの身体の1部で

一生、一緒に生き続けるよ。







だから、ひとりじゃない。





最後の最後に、

スイの本音が聞けて良かった。












俺も好きだよ。

スイン、さらんへよ。




















もし君が今、泣いているんだったら

そんな時は空を見てほしい。



俺はいつも、スイを見守ってるよ。



手助けはできないけど

スイが見えるように、

輝く星となって夜空を明るくする。








だから、笑って?





今のスイなら、笑えるはずだからさ。







いつまでも君の事が大好き。














スイ、俺と出逢ってくれてありがとう。













俺の初恋でいてくれてありがとう。












永遠に、忘れないよ。













輝いて、俺の一つだけの華。









𝐍𝐞𝐱𝐭




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