リュンside
何気ない俺の日常を
そっとひとり、
支えてくれていたのは
スイだけだった。
…好き
この2文字が、
口からすぐ出てきてくれれば
どれだけ楽だったんだろう。
…ごめん、スイ。
全身が痛くて
もう生きたいとも思えない。
酸素マスクなんて
もう要らない。
だけど、
最後の最後に
君の声が聞きたくて。
君の姿が見たくて。
必死に数分頑張った。
迷いなく、
すぐ俺の隣に来てくれたスイは
その場にいる誰よりも
涙を流してた。
その時、思ったんだ。
…最後の最後、
スイに想いを伝えたいって。
今思えば
過去1大胆な行動だった。
けど、後悔はしてない。
ずっと俺が聞きたかった
俺の愛おしい人の声が聞こえる。
…誰よりも涙を流して
俺に縋り付くその姿さえも
愛おしいと思ってしまうのは…
…きっと、
俺が恋をしたのがスイだから。
スイの後頭部に頭を添えて
グイ と自分の顔の目の前に寄せる。
そして酸素マスクを片手で外した瞬間、
俺はスイの顔を再び寄せた。
──────────チュ
ひとつのリップ音が鳴り響く。
…俺の行動を目にしたスイは
再び、大粒の涙を流した。
…なんで俺より泣いてんだよ、、ㅋ
せっかく綺麗な顔してんのに…
俺のせいでぐちゃぐちゃ、、
なぁ、スイ?
俺はきっと
スイの身体の1部で
一生、一緒に生き続けるよ。
だから、ひとりじゃない。
最後の最後に、
スイの本音が聞けて良かった。
俺も好きだよ。
スイン、さらんへよ。
もし君が今、泣いているんだったら
そんな時は空を見てほしい。
俺はいつも、スイを見守ってるよ。
手助けはできないけど
スイが見えるように、
輝く星となって夜空を明るくする。
だから、笑って?
今のスイなら、笑えるはずだからさ。
いつまでも君の事が大好き。
スイ、俺と出逢ってくれてありがとう。
俺の初恋でいてくれてありがとう。
永遠に、忘れないよ。
輝いて、俺の一つだけの華。
𝐍𝐞𝐱𝐭
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「 泣いた 」って方います?
もしいたら、
💬くれると嬉しいです~(> <。)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!