んー、暇だなぁ
そうだ
そろそろお風呂入ろうかな
♪♪♪
ふぅ、いいお湯だった
コンコンコン
部屋にノック音が響く
え、どうしよう今裸
ちょっと待ってください!
あなた、入るで…
私が言い終わる前に“弐”さんが入ってきた
私の汚い裸を見せてしまった
わ!わ!すまん!
そう言って“弐”さんは部屋から出て行った
私はすぐに服を着て“弐”さんを追う
待ってください!!
ほんまにすまん!!
“弐”さんはそう叫びながらも走り続ける
私は100メートルを10秒で走れる陸上選手だった
追いつきましたよ
なんやお前クソ足速いやん
汚い物をお見せしてしまってすみません
私はそう言いながら私の部屋に戻ることを“弐”さんに促す
いや…俺こそすまん
本当に
確認もせず入ってしもて
気にしないでください
終始気まずいまま部屋に入って座る
なぁ、一つ聞いてもええか?
はい
お前のそのえげつない量の古傷…なんや?
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!