季節は梅雨入り頃
学年が上がりしてしばらく経ち、ラスト一年の学校生活もなれてきた
学校行事の学園祭に向けてクラスでは男女ともに賑やかになる。
ちなみにうちのクラスはコスプレカフェだ。
しかし私は、
♡「憂鬱だ…」
原因は教室入り口付近で囲まれている天使、
いや、私の幼馴染のフィリックスだ。
モブ👩🏻「きゃ〜!フィリックス君天使のコスプレ似合いすぎ!!」
モブ👩🏻「ほんとに!!女子より可愛いよ〜!!」
🐣「え〜そうかな??」
🐣「けどみんなのほうが可愛いよっ!!♡」
モブ「キャ~ーー♡」
彼は学園のアイドルでとにかくモテまくる。
けど私はそんな彼と付き合っている。
帰宅後私は自分の部屋でブチ切れていた
♡「あーーーー!!!もうなんなのよっ!!💢」
もう何度目なのか、指に針が刺さった
♡「んも〜…絶対色んなストレスのせいだ」
フィリックスがモテモテ過ぎて毎日モヤモヤしてるのもあるが今はこれ。
♡「コスプレ衣装お尻のサイズに合わせたら胸元ガバガバになるってなによぉ〜!!!??」
私の学祭の衣装はチャイナ服っぽいやつなのだが
お尻のサイズに合わせたら胸元ガバガバ浮いてきてしまうのだ。
だから家に持ち帰って直してるのだが
ブスッ
♡「っっっいったぁ…」
指したところから赤い血が風船の様にぷっくり出てくる、
♡「まただ…」
ため息を付きながら血を拭き取るためにティッシュを探していると
後ろから手を掴まれた。
♡「?!」
驚いて振り向くとフィリックスがいた。
それと同時に血が出ている指をパクっと咥えた
♡「っちょ…いつの間に…!!!!」
咥えられた指を引っ込めた
🐣「今声かけたら、指刺すだろうなぁって思ってタイミング見計らってたら結局一人で刺してたから笑笑」
フィリックスは私のベッドに腰掛けながら言った。
♡「…」
♡「てことはいつから見てたの?」
🐣「胸元ガバガバってあたりからかな…笑笑」
申し訳無さそうに言うけど絶対内申面白がってる
♡「どーせ、私はフィリックスみたいに可愛くもないし、スタイルも良くないですよーだ」
そういうとフィリックスはふっと笑って手招きをして私をベッドに座らせた。
♡「なに…??」
笑って手招きをするだけで何も言わないフィリックスを不思議に思っていると
🐣「女の子ってさぁ…」
そう言いながら私の髪を撫で始めた
🐣「好きな男の前にいるときが一番可愛くて綺麗なんだよ」
♡「え…」
🐣「だからあなたはそのまんまでいいんだよ」
♡「っ///////」
フィリックスはいつも私に甘い言葉を囁いてくれる。これだけは幼い頃からずっと一緒にいても慣れない
いつも可愛くて天使みたいなフィリックスが急にかっこよく見えて驚いて目を反らした
🐣「照れた?」
どう考えても照れてるってわかるのにフィリックスはニヤニヤしながら顔を覗きこんできた。
♡「…もぅっ!」
そう言いながらも次に目があったときには二人で笑いあった。
🐣「ねぇ、あなた学祭さ一緒に回ろうよ」
しばらくしてフィリックスが口を開いた
♡「え、でも…」
「一緒に回りたい」って思ったけど私達が付き合っていると言うのは学校のみんなには内緒にしている。
フィリックスと幼馴染で家が近いってだけでも女子から反感を買っているのに、付き合ってるなんて言ったらもうヤバいことになると思い
私がフィリックスに頼んで内緒にしてもらっている。
私がどうしようと迷っていると
🐣「まぁ、当日迎えに行くから」と言い私の頭をポンポンと叩いて私の部屋を出ていった。
♡「え…迎えに行く??へ??どうしよう。」
1人残された私は頭の中を整理するのにいっぱいいっぱいだった
♡「おんにぃ…」
しかし整理しきれずパニックになった私は隣のオンニの部屋にアドバイスを貰うために突撃した
…
指パクピリです。
是非とも実際に指に針をぶっ刺してご堪能ください。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!