第32話

31
16,599
2020/11/29 17:52
昼間は暇で

なんとなくリビングで時間を過ごした


辰哉「お、びびった」


「おはようございます」


振り返ると寝癖がついてる深澤さんが立っていた


辰哉「おはよう、あー、うん。おはようか。」


ポリポリ頭を掻きながら

私の隣に座る


辰哉「飯食った?」


その問いに首を横に振ると

深澤さんはニヤッと笑って


辰哉「ラーメンどう?」


と言ってきた


「それは拒否権はありますか?」


辰哉「ない。いくか」


深澤さんはそのあと大きな声で


辰哉「ラーメン行く人ー?」


と声をかけた

すると何個かのドアが開く音がした


蓮「ふっかさんの奢りっしょ?」


辰哉「あなたもいるししょうがねぇなぁ」


康二「さすがふっかさん、顔がでかいわ」


辰哉「太っ腹だろ!」


目の前で行われるコントみたいな日常会話

それを聞きながら外に出る準備をした

日々を普通に過ごす時だって

私達には狙われているという自覚が必要で

たかが外食だろうが

ライオンの檻にそのまま放り出される様なものだ

厳重に準備をする


「お待たせ致しました。」


辰哉「硬いなぁ」


そう笑われながら私達はラーメン屋さんに向かった

プリ小説オーディオドラマ